立川、不当判決
立川の反戦ビラ入れ裁判控訴審で、一審の無罪判決をくつがえす有罪の不当判決。アムネスティ認定「良心の囚人」の一人、O氏のブログで判決概要などが読めます(O氏とは長いつきあいだが、フラメンコファンだというのを知ったのは、この事件以降だ。向こうも私がバレエファンだなんて知らないんだろうなぁ 笑)。立川市議の大沢さんのサイトでは「判決文要旨」が読めます(本当の判決文はまだ出来ていない…どういう仕組みなんだ?)。要するに、自衛官の官舎の郵便受けにビラを入れると、有罪になるというもの。ムチャだよなぁ、全く。
昨年2月のこの事件以降、ビラまき/ポスティングで何人かの逮捕者が出ている。厚木では、マンションの非常階段から基地を見ようとした人たちが逮捕されている(あらかじめパトカーを配備しての狙いうち)。さらに沖縄では嘉手納基地ゲート前で日本山妙法寺の上人が逮捕されている。この件に関しては東京新聞のこちらの記事があるけれど、沖縄からの報告では、パトカーの助手席に乗った警察官と話をするために歩道の縁石に座ったところ、パトカーのタイヤの前に脚を出して発車を妨げたとして逮捕、となっている。もう何が何だか、だ(ちなみにこの記事のあと、釈放、不起訴処分)。
しかし、この東京新聞の記事。記事の趣旨や内容はいいけど、「プチ逮捕」ってなんだ? 「「プチ」といっても身柄を取られたうえ、家宅捜索付き。」と書いてはあるが、それは「プチ逮捕」じゃなくて、十分「不当逮捕」なんだよ……orz。そんなことから言わなきゃいけないのかと思うと、心底消耗する。
マンション選びであちこち回ったり、不動産の大型サイトなどを見ていると、本当にセキュリティに対する執念は怖ろしい。さすがにうちの田舎でさえも、鍵を開けっ放しで留守にするということはもうない。だが「なにもそこまで」と思う。営業マンの話しっぷりを聞いていても、パンフレットを読んでいても、「そうか、ここまでやらなければいけないのか」「こんなことが必要なほど今は危ないのか」「コワイ世の中だね」という気分にさせれていく。マンションというハードウェアが、住民の意識をしばっているのではないか、と思うこともしばしばだ。「うちのポストになにかチラシが入っているなんてコワイ!」という感性は実はマンション自身が醸成しているのではないのか。立川の事件はマンションではなく官舎だからもっと政治的な要素が多いのだが、これもまた「コワイ!」を醸成するひとつとして喧伝されていくのだろう。だが実際、エレベーターで鼻くそもほじれないような監視社会で、僕らは「自由な精神」を保てるのだろうか?
先日、「文書館・COLUMN」へのアップ準備をしながら思い出したスローガンをあらたにブログのトップに入れてみる。誰の何からの引用だったろうか。「生きることはよい、殺すことはない」。
こんな日は「火の鳥」が無性に観たい。
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