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2006/03/03

日本の「良心の囚人」は今…

 さて、先週の日曜は立川で「立川反戦ビラ弾圧」の最高裁へ向けての集会。先月、日テレの深夜ドキュメントで、「ふたりのさっちゃん」というタイトルで取り上げられたのですが、ご覧になった方はいらっしゃるかしらん(深夜だからねー)。この事件の「被告」さっちゃんを軸にした、なかなかいい番組だった。反響が非常に大きかったので、関西地方(関西の日テレが製作だったらしい)では、30分番組を45分のロングバージョンで新たに放送することになったらしい(もう終わっちゃったかな?)。事件の経緯は上の救援会のページに詳しいけれど、端的に言えば「自衛隊の官舎のポストに「イラクに行く、ということについてみんなで考えよう」というビラを入れたら逮捕されて、70日以上も拘置所に入れられちゃって、1審は無罪判決だったけど、2審で有罪、現在最高裁に上告中」というもの。あの逮捕劇(劇と呼ぶにふさわしい演出をされた)から2年経つけど、その時までは、まさか自分の友人が日本初の「アムネスティ認定・良心の囚人」になるとは思わなかったなあ。さっちゃんが拘置所から出てきたばかりの頃に、シンガーなのに声が全然出なくなっていて、出ない声で歌ったこともつらかったけど、もうあの「心地よいんだけど不思議な感じ」の声で、あちこちでライブを続けている。ちなみに「被告」のもう一人は大のフラメンコ・ファン(←ブログ見るまで知らなかったよー・笑。向こうだって私がバレエファンとは思っちゃいないだろうけど)。
 
 最高裁へ向けての方針がようやく出た。
 1)上申書の提出……氏名、住所、捺印が必要だが、誰でも出せる。
 2)無罪要求署名の継続。
 最高裁というのは基本的に公判が開かれないので(書面審査だけ)、「公判を開かせる」を短期の獲得目標に。そしてもちろん無罪を!
 というところ。そのうち救援会のサイトにもアップされることでしょう(遅いぞっ)。
 
 弾圧つながりで、「落書き反戦」の方の話なども。こちらは公演のトイレの壁に「反戦」「スペクタクル社会」とスプレーで書いて逮捕、建造物損壊罪(!)で「懲役1年2ヶ月、執行猶予3年」が確定。これがどれくらいの刑かというと、私たちの世代は覚えてると思うけど、90年に神戸の高校で、遅刻ぎりぎりに走ってきた女生徒を鉄扉ではさんで圧死させた事件の教師が「業務上過失致死」で「禁固1年、執行猶予3年」だそうだ。無論この教師に殺意はなかったろうし、落書きはする気で書いてるわけだけど、文字通りの「便所の落書き」と高校生の命とが大して変わらない世の中に僕らは住んでいるわけだ。それとも「反戦」という言葉には、命を差し出すのと同じほどの重みがあるとでも言うのだろうか。
 
 ついで。立川の集会で会った友人(といっても20歳近く年上のオバサマ)に「腰痛で寝てたおかげで、「いい男」のCM観たわよ〜」と声をかけられる(私がバレエファンだと知っている友人には、事務所で「うちの秘蔵っ子(←すでに私物化)が携帯のCMに出てるから観てー♪」と声をかけておいたのだった)。「あれはちょっといいわねー」「いいやろー?」「うん、いいわねー」「いいやろー?」「いいわね」「いいやろー?」「いいわね」「いいやろー♪」(何度繰り返すつもりや>ぢぶん)。「本人もいいけど、CMの作りがかっこいいわよね」はい、そうです。うまい作りです。「で、あの子いくつ?」はい、25です。すみません(←なぜか謝る)。「神戸まで行ったのもあの子?」はい、そうです。すみません(←やっぱり謝る)。「あれは全然知らなくてもちょっと「誰かしら」って思うわねぇ」。おありがとうごぜえます。はい、1名様お買い上げー♪(ちがうってば)。
 バレエと何の接点もない人からほめられると、結構嬉しい。でも最近医学書の仕事に貼り付きだからといって「内臓が出てないおなかっていいよなー♪」と思う自分もどうかと思う。以前登場した七さまファンは医学書の編集者だから「切ったら普通黄色い脂肪だけど、あれは切っても筋肉だわねー」……不審な私たち。

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