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2006/07/01

希望に満ちたステージ

 いやー、心の洗濯でした♪ 素晴らしかったです。キーワードは「希望」。

フレッシュ名曲コンサート 東京交響楽団演奏会
ミューズ(女神)が贈る魅惑のロシアプログラム
6/30 東京芸術劇場大ホール 指揮*西本智実

【第一部】
ハチャトリアン バレエ曲「ガイーヌ」から
 剣の舞/バラの乙女たちの踊り/ゴパーク/アダージョ/レズギンカ
ラフマニノフ パガニーニの主題による狂詩曲
 ピアノ*岡本麻子
【第二部】
ストラヴィンスキー バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
【アンコール】
チャイコフスキー 「くるみ割り人形」花のワルツ

 ヅカ系指揮者の名に恥じぬ(おいおい)美しさとかっちょよさでした。センターの席を取ってしまったので、ほとんど背中しか見えなかったのは返す返すも残念で、今度機会があったら、バルコニーを取りたいところです。しかもラフマニノフの時は、ピアノのフタの向こうに見え隠れするだけだったしなー。
 美しくかっちょよいだけではなくて、音やオケに対する「愛」を感じました。なんというかな。「柔らかさ」と言ってしまうと物足りない感じで、オケ全体を包み込んでいくような、それでいてぶつけるところはぶつけていく、その辺をあくまで品よく振っていくのはフェドートフ譲りなのかな、と思ってみたり(私の中の位置づけでは、フェドートフのお弟子さんで、アニハーノフのとこの首席客演の人、なのだ)。
 「ガイーヌ」は確かにナクソスの言う通り(笑)、民族音楽っぽい「ゴパーク」「レズギンカ」がすごくいい。「レズギンカ」は割とよく演っているようなので、得意なのかな。ラフマニノフを弾いた岡本さんも素晴らしかったです。この組み合わせでラヴェルの協奏曲も聞きたい。
 
 「火の鳥」はもう、マジに泣けました。1919年版なので私の気分としてはベジャール版なのですが、智実さん(もう「ちゃん」なんて呼べないー)としては、当たり前ながら「ロシア」でしたわ。序曲を振り始めた瞬間にもう、彼女のつくる別の世界が広がっていくのが見える。
 オケもよく応えていました(バレエもこれくらいの演奏が来てくれれば文句無いのになー)。甘く見てたぜ、東響。木管は素晴らしかったですねー。金管はやっぱりちょっと物足りない局面も(ホルンはよかった)。チェロのパートリーダー(とクラシックでもいうのか?)とコンマスは、本当にいい。コンマスはまだ若い人だと思うけれど、体の使い方が本当に「コンマス」なの。楽器が歌う人ってこれだけ体で歌うんだ、っていうのが、ほかの人と比べるともう歴然。
 「王女たちのロンド」(ベジャールでいうと「火の鳥とパルチザン」)はもう、自分的にはヤバヤバに思い入れのある曲なのだけど、やっぱりキました。本気で落涙。まさか東響に泣かされるとはねぇ。「カスチェイ王」はちょっと物足りない気も。金管かな。もっと上に突き上げていく感じが欲しかったのだけど、それは私が「パルチザン」のシーンや、森田さんや飯田さんのヴァリを思い浮かべてしまうからで、最後に一気に突き上げていく智実さんの振りが正しいのかも知れない。最後の突き上げはすごかったです。まっすぐ上に破裂するような。マリンバが、こちらの欲しいところで欲しい通りの音を出していたのは嬉しかったな(あのアクセントが好き)。パーカスは総じて良かった。「終曲」はさすがにフェニックスのイメージはなかったけれど(当たり前だ)、大団円に向けて上昇していくような、希望に満ちた終わり。もう鳥肌が立ちました。「救い」というより「希望」なの。それは多分、最初にフォーキンとストラヴィンスキーが目指したものなのだよね。
 
 アンコールは「くるみ割り人形」の「花のワルツ」。いい加減こちらも気が昂ぶっていたので、思わず再び落涙。美しかったなぁ。Bパートに入るところなんか、ほんとに木枯らしがくるような(それは「ファンタジア」か)。チャイコは定評があるので、すごく嬉しい。「花のワルツ」でよかったよー。これが1幕のPPDや、GPDDのアダージョだったりしたら、号泣モードだったかも(いろんな意味で)。最後に大きく腕を回して止めるのがまたかっちょよくてねぇ。

 と、私は興奮しまくっていたのだけど、みんなアンコールが終わると割にさっさと帰っちゃうんだよなー。もう1曲くらい聞きたかったなー。ちょっと名残惜しかったぞ。

 「ダンスマガジン」のインタビュー(「ダンスと私」欄)を読んだときからぜひ一度、と思っていたのだけど、そんなわけで、すっかりファン♪ 機会があったらぜひどうぞー。チャイコとストラヴィンスキーは絶品という話は耳にしていたけれど、今回の演目に限れば確かだす。DVDとCDを売っていたコーナーは人だかりで、全然近寄れませなんだ。タワレコでDVDを探そうっと。

 で、私の野望。
★智実さん+木村さんの「火の鳥」。
★智実さん+マールイの「眠り」。せっかくマールイの客演指揮者なんだから、ぜひぜひ。「白鳥」よりも「眠り」が聞きたい。まあマールイの「眠り」だと「雰囲気を壊すヤツが約2名」いるかも知らんが(苦笑)。光藍社さん、ぜひー♪  
 どっちも目が二つじゃ足りなさそうだなー。

 ついでに。アニハーノフ指揮のナクソス版「ガイーヌ」は、割と普通の感じでした。って何を期待してたんだか(笑)。

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