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2007/01/28

小節のない音楽のように

 ベジャールのアジア、2日目。正直なところ、「昨日より5000円高くてもいい!」と下世話な表現だけど、思いましたよ。

 「舞楽」は、男性3人が昨日よりよかったです。特に横内、長瀬両名はかなりよかったんじゃないかな? 自分的には、どのあたりから「横内くんはけっこうおもしろいんじゃ?」と思い出したのかよく覚えてないんだけど、「あ、この辺りが自分の琴線に触れたのね」というのが今日の公演でなんとなくわかったような気がして、ちょっとよい気分。まだまだいっぱいいっぱいな時の方が多いけど、どこかでぽーん、と化けてくれるといいなあ。

 「バクチ」はもう……。井脇さんのソロで鳥肌立ちました。ひとつ、何かを超えたのだと思います。この人こそ、これからまだ化けるのかもしれません。最初の古川さんとの合わせも、40年ガラの時よりも全然いい。古川さんの頭も爆発してたな。……まさか、荒川の木村さんの頭もか?!(←今日も最終的には爆発してたが。サラサラが好き……)

 「役人」は小笠原くんが意外と(失礼)はまってました。古川さんの「娘」より好みだな。どうしても古川さんのはフェイク感があり過ぎて。まあ顔立ちとか体つきとかに左右される役だから、ある程度しょうがないんだけど、古川さんが養殖なら小笠原くんは天然、といったところ(←お下品なたとえ)。後藤さんもかっこええしー、存在が黒いし。

 2日目だから初日ほどの衝撃はないけれど、その分、木村さんのどこがどうなのか、ちょっとは冷静に見て見たり(←絶対うそ)。昨日、たとえば後藤さんや平野くん、大嶋さんが「すごいなー、いいなー」だったのに、木村さんの何がそれを吹き飛ばしちゃったのか、だったんだよね。あの静かな、滑らかな、まさに「魔物」の動き。「マンダリンそのもの」なのは彼の計算された演技というよりは、動きの滑らかさだと思ったのが昨日。
 で、今日思ったのは「音楽だ」ということですよ。普通は音楽を聴いて、音楽に合わせて踊る。まあそうだよね、基本。木村さんは(少なくとも今日は)、彼の動きそのものが音楽だ、と思いました。人力車を降りてから、私の印象では首吊りで殺されて机の上に転がるまで。そこまで、彼自身が「小節のない音楽」。もちろん動いてないときもあれば、ボコボコにされてるシーンもあるんだけど、ただ立ってるだけの時にも彼の体の中で音楽が鳴ってるのが見える。それがあの滑らかさなんだなあと。

 そんなことを思いながら帰って、十市さんのブログを見たら、十市さんが目指したものも「音を奏でるように見える」だということが書いてありました。私が感じたものは「奏でるように」ということとはちょっと違うんだけど、十市さんのおメガネには適ったのかな。たくさん直されたのかなー、と思うとちょっとオカシイ(笑)。初日終演後の写真もあったので、「ジークフリートの衣装」って何よ、と思った方もどうぞ。そういえば、公式ブログは最近どうしたんだろ。

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