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2007/04/18

長崎で

 かつて本島さんが撃たれた時は、その発言をめぐって、私の周囲も含めて緊張でピリピリしていたし、テロの動機もその意味では明確だった。「長崎市長銃撃事件糾弾集会(リードイン)」で、私は司会者の1人として壇上にいたが、それが大舞台へのデビューでもあったので、妙に印象深く覚えている。すさまじく熱気のある集会で、記録は単行本になった(まだ売ってるよ^^; 「タブーなき言論の自由を」)。
 その年の夏、「日独平和フォーラム」の東京集会のスピーカーに本島さんに来ていただいた。この時初めて「対右翼警備」というものをやった。とにかくやたらと緊張した。同じ事務所の男性がいわゆる「右翼顔」だったので、あちこちでひっかかって往生していた。
 
 その後何年も経って、8.9の長崎に何度か出かけるようになり、現地で本島さんのお話を聞く機会もあったし、集会場などに1参加者として立つ姿も見かけた。年をとったなあ、と思いながらも、この人の、自己の体験から来る揺るぎなさというのもすごいもんだな、と感心することが多かった。そして集会を行っている爆心地公園のすぐ脇には、彼を撃った組織、あるいはそうでない右翼のワゴンが停まっていることもよくあった。

 今度の事件の目的が「伊藤市長を再選させない」にあることはわかるが、どうもしっくりこない。選挙戦が始まった後に、こんな方法でするだろうか? 暴力団幹部の59歳が。それにしても、銃規制が厳しいはずの日本で、暴力団の銃撃事件(いわゆる「出入り」含め)がごく普通に行われるのはなぜなのか。

 こうした場合、選挙は無効にならないのだろうか。少なくとも候補者の1人は選挙運動ができないわけだ。それにこのまま対立候補が当選したとして、それだって後味が悪すぎるだろう。

 とにかく、こんなことで命を落とすことがないことを。ヒロシマでは明日、緊急街宣だそうです(4月18日(水)17:00〜18:00 広島本通り電停前)。

 

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