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2007/09/24

アンナの追悼集会

070922_15160002 ちょっと前のエントリにも書きましたが、22日は、昨年10月7日に暗殺されたジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤの追悼集会がありました。参加者は100名弱。

 この集会で、少しだけですが、殺害当時にモスクワで行われた抗議=集会の映像を見ることができました。嬉しかったです。私が嬉しがるというのもおかしなものかもしれませんが、嬉しかったんですよ(^^)。

 講師は先頃新刊を出した林克明さんと、アムネスティの川上さん、何度か紹介させていただいた「踊れ、グローズヌイ!」の日本語字幕の製作をした東京シネマ新社の岡田一男さん。……林さん、相変わらず熱いぜ。

 林さんのこのところのモチーフは、ロシアと日本における状況の相似性にもあるんだと思うけれど(多分)、この日の話にあった「プーチンのロシア」と「非プーチンのロシア」という社会の分断構造は、日本でもやっぱり同じだよなあ。それは例えば「自民の日本」「非自民の日本」というよりも「石原的日本」とでもいうようなもので、「常識」とか「暗黙の前提」とでもいう類いのものの両者の通じ合わなさたるやすごいもんだな、と。自分のように二つ(三つ?)の社会を行ったり来たりしてると、それなりにストレスはたまるんですよね。で、ここで愚痴る、と(自嘲)。

 岡田さんの話の中で、11月23日のリトビネンコ氏の追悼集会で上映される予定の映画の一部を(アンナに関わるところを中心に)見ることができました。「踊れ!グローズヌイ」を撮ったプッター監督によるドキュメントで、リトビネンコ氏自身がテーマですから、内容はそれなりにハードになりそうです。その中での……誰のインタビューだったかな……「ソビエト時代は暗殺許可手続きが煩雑だったためそれほど多くなかったが、民主化で手続きが合理化されたために増えている」ってねぇ……。笑っていいやら悪いやら(悪いんだよ!)。五輪開催地になったソチの話も出ましたが、ここいらの民族の歴史になるともう私の頭では何がなんだか(T_T)。ただ、軍事衝突そのものはもはやチェチェンからイングーシへと移っており、北コーカサス戦争になりつつある、という指摘は、かなり気掛かりです。グルジアとロシアの小競り合いも続いているみたいですし。

 実のところ、この正月からこちら、外部情報を本当に減らして、会議や集会も含めて最低限よりもさらに減らして、「自分の心の奥にあるもの」に神経を集中させてきました。それが一段落したな、と思ったのはニジンスキープロが終ってから。このところちょっとへこみ気味なのはそのことが大きいのですが、そろそろ自分の方向舵を動かしてみる時期かな、という気はしています。自分の「語ることば」あるいは「語るスタイル」というのも、表面上は変わらなくとも、どこかで変わっていくような予感がする彼岸の中日。

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