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2008/01/04

「暗殺・リトビネンコ事件」

 うちの会社は例年29日仕事納め、5日仕事初めで、官公庁より1日ずれているのですが、今年は両方土曜日のために、土曜納め、土曜始まりです(……orz)。ま、仕事初めで土曜日じゃまだいいよね? ってことで年休を取っちゃいましたんで(^^)、もうしばらく正月休み。だって今年度はまだ7日しか年休取ってないんだよー。しくしく。3月までにあと10日も取れるかのう(←絶対無理)。

 さて、山梨日々にギエム公演の記事が出てました。こちら。カルメンの写真入り。…って、この場面かいっ! ホセじゃないんかいっ! いや、普通はギエムの写真がくるべきなんだろうと思うんですけどね(肖像権関係?)。まあ友佳理さんも高岸さんもばっちし決まったいい写真です。記事の方は見なくても書ける記事(^^)。

 そんなわけで今年の映画1本目に「暗殺・リトビネンコ事件」を見てきました。公式サイトはこちら。正月から見る映画じゃないなー、と思いながらも、平日は映画なんざレイトショーしか見られないし、今月はマールイ月間だし、今のうちということで。ユーロスペース単館、2時の回で6割〜7割入り、というところ。

 なんと表現してよいか難しい映画です。もちろん、リトビネンコ事件を扱ったドキュメンタリーなんだけど。リトビネンコの人となりを描くとか、事件の真相を追う、というよりも、むしろネクラーソフ監督自身の総括のための映画というか。そしてそれは直に「チェチェン戦争」と向かい合う、ということでもある。

 ネクラーソフ監督自身が、第2次チェチェン戦争(99年〜)の短編映画を撮っており、それがロシアの独立系テレビで放映された時の反応などがこの映画にも出てくる。その第2次チェチェン戦争のきっかけとなった、99年のモスクワでのアパート連続爆破事件。そこからリトビネンコの暗殺まで、1本の糸でつながれながらも、しかしそれは単純ではなくて、結局は不可解で複雑な「闇」にからめ捕られていくような。ありふれたいい方をすれば「薮の中」という。

 だからもっとありふれたいい方をすれば、この映画はFSBを中心とする「ロシア政治の闇」を描いたものだともいえるし、それがすべてプーチン政権の誕生と維持のためだとするならば「プーチン政権の闇」を描いたものだともいえるし、それが第2次チェチェン戦争の動機だというならば「チェチェン戦争の背景」を描いたものだともいえる。それらすべてとポリトコフスカヤやリトビネンコの暗殺は——そしてモスクワの劇場占拠事件やベスラン学校事件などを含めて——渾然一体となった不可分なものであることが見えてくる。

 あらためて、ロシアにとっての「チェチェン戦争」という棘の大きさを思う。 

 ものすごく面白いとか、ぞくぞくするとか、わくわくするとか、そういう類いの映画ではないけれど、これは「見られるべき」映画だ。それはこれが「ロシアの闇」を描いた映画だからというだけでなく、この情景が「明日の日本」でもあるような気がしてならないから。チェチェン問題を長く追い続けている林克明氏がこのところ再三指摘しているように、ロシアの状況ははるか遠いことではなく、日本の状況も五十歩百歩であると私も考えている。五十歩と百歩の間には倍の開きがあるが、所詮「五十歩百歩」だ。

 できることなら、以前紹介した「追悼・リトビネンコ」(こちらの記事)と併せて見る方がいい。同時に見ることはないけど(というか、同時じゃない方がいいけど)、相互補完的なものとして。ただこっちは一般上映はなさそうだからなぁ。

 あまりネタバレになってもアレなので、これくらいで。今月25日までは渋谷のユーロスペースで。その後、2月に大阪。スケジュール未定の上映館は、札幌、仙台、愛知、京都、岡山(こちら)。監督のインタビューが「My news Japan」に掲載されています(http://www.mynewsjapan.com/kobetsu.jsp?sn=814)。プログラムは監督インタビューのほかに、越川芳明、下斗米伸夫、副島英樹。99年の爆破事件当時、朝日新聞のロシア駐在員だった副島のインタビューが面白い。

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