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2008/02/07

ジプシー・キャラバン

 そんなこんなでまだ残業。今月のさぶろく協定はどうなるのだ。仕事をしながら ♪ハタラケドモ、ハタラケドモ、ハタラケドモ……とつい戸川純を歌ってしまうぢぶん。

 さて、「ジプシー・キャラバン」です。公式サイトはこちら。くどいようだけど、トップが重いのでイントロダクションにリンクしてあります。

 スペインの「アントニオ・エル・ビバ・フラメンコ・アンサンブル」、ルーマニアの「タラフ・ドゥ・ハイドゥークス」と「ファンファーラ・チョクリルーア」、マケドニアのエスマ。「ジプシー」と呼ばれる彼らと、ジプシーのルーツといわれる北ラジャスタンの「マハラジャ」を加えた5つのユニット(正確には4つのユニットと1人)が「ジプシー・キャラバン」と銘打った全米ツアーを行った、これはそのドキュメンタリー。ツアーの舞台と舞台裏に加え、各ミュージシャンの自宅まで行き、その普段の暮らしを映し出す。

 プログラムの解説で石田昌隆が書いているけれども、ツアーの企画それ自体は、妙に作為的な「非ロマ」のロマンチシズムが見えてヤな感じではある(ちなみにツアーの企画・スタッフと映画スタッフとは別)。それはツアーの始めの方にも反映されていて、見る側の安易な「くくり」を突いてくる。その意味ではむしろ、6週間のツアーの中で彼らがどのようにお互いをわかり合っていくのかが、主題のひとつになっているだろう。

 映画中でもスタッフが言うように、ひとつの求心力はマハラジャにあった。特にルーマニアとマケドニアという「近場」から参加した3者にある「近い故の距離感」を埋めたのはマハラジャだろう。ロマでない彼ら、他の4者から等間隔な彼らが中心にぽん、と入ることで、ニュートラルな媒介者となり得たのだと思う。

 いやー、「マハラジャ」のハリシュが可愛くてねー♪(←そこかよ!)。いわゆる女形のダンサーなんだけど、ちょっとはにかんだ感じの人懐こい笑顔がたまりません。と思ったら、フラメンコ組のオバサマに溺愛されていた模様。うーむ、わかりやすい(^^)。
 彼が言うに、「膝で回る」彼の踊りは世界でも2人しか踊れないと。確かにびっくりだよ。なんというか、シェネのマネージュを膝でやるとでもいうか。もちろん長いスカート状の衣装だからどうなっているのかわかりづらいのも「びっくり」の原因のひとつだけれど、自転しながら公転している最中で、いきなりばすっ!と膝から下がなくなったみたいに体を落として、それでそのままスピードも回転も落とさずに自転+公転を続けるのだよ。いやー、びっくり。彼の自宅で、妹が練習している場面が映るのだけど、なかなか大変。

 とにかく「バレエ・リュス」のストイックなツアーとは対極。「家族を食わせる」ことが彼らの誇り。そしてそれはそのままで、自分と自分の音楽やダンスに対する誇りでもある。「芸術」なんてお高いものではなく、まさに「芸能」なんだろうな。生活と地続きのものであり、稼ぎのネタであり。自宅での生活を挟み込んでいくことで、その「誇り」の源泉がより明確になっていく。

 あんまり書くとアレだけど、映画の最後のひとことがいちばん大切なメッセージだったな。人を属性で「くくる」ことに意義があるとしたら、きっとそういうことなのだろう、と。

 ちなみにジョニー・デップはほんのちょっとだけ(笑)。タワレコの関連企画で扱ってるのはどうよと思うくらい。自分は「ジプシー・ブラス」好きだからずっとわくわくしながら見たけれど、フラメンコ好きも、「渋さ」系音楽の好きな人も、いわゆる「ジプシー好き」もきっと面白く見られると思う。映画「アンダーグラウンド」のあれは「カラシニコフ」かな? もちょっと流れる。とりあえずその圧倒的な音楽に身をまかせてみるべし! 

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