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2008/09/26

石井「じいさん」の生涯

 ジョージくんが来たりしてそこはかとなく大変なんだが、ぢぶんはといえば今日もやっぱり残業だったりするんだ、これが。今日が山場だと思いたいんだがー、だがー、だがー(エコー)。

 というわけで、今日は国交相の人のあまりの正直さにびっくらこいたので、その話から付随して。発言はたとえば「時事通信」。「誤解を招き」はしてないから大丈夫だと思うんですよ。正直な人だなー、と思うだけで。ええ、こういう人が大臣をできるのが、この国なんだな。穴があったら出たい。

 で、こちらの本。「石井武の生涯」

 三里塚のじいちゃん、反対同盟のリーダーだった石井武の生涯。タイトルのまんまだな。戦後教育もなにも、武さん、国交相より年上ですから。大正13年生まれ、海軍の飛行機整備兵で傷痍軍人ですよ。なんでも「戦後教育」で済ませられりゃラクだよな、まったく。

 ま、それはおいといて。武さんが亡くなって編まれたいわゆる追悼本です。ぢぶんは三里塚については、管制塔占拠をぼんやりと覚えている程度で(中学生くらいだったか?)、今にいたるまでほとんど関わらずに来てるんですな。現地に行ったことがないどころか、成田空港にすら一度しか行ったことがないくらいで(←それも友人の見送り)。まあこんな生活(笑)してるんで、前ダンナを含めて関わってた人は周りにごちゃまんといるわけで、その縁で「無農薬野菜パック」を取ってたりはするんですが、そのくらい。

 この本も、友人が編集委員だったんで、おつき合いで買ったようなもので。引っ越しの頃に「読んじゃったら売る本」カテゴリーで読み始めたんですが、これが面白かったんだなー。
 正直、追悼部分はたいして面白くはないです(笑)。この中に収録されている武さんとお連れ合いのこうさんの聞き書きがすんごい面白い。戦争体験から、東峰への入植(1946年)当時の話、シルクコンビナート構想への情熱とふってわいてきた空港建設(1966年)。生涯続いた反対闘争。闘争を通じた各国の農民たちとの交流。

 シルクコンビナート構想というのは、現成田空港の地域一帯を大養蚕地帯にするという、農林省認定事業。県知事も旗を振って進めていた事業が、三年目にそれこそ何の相談もなくあっという間に潰されてしまう悔しさが、当時青年部でこの構想に賭けていた息子の恒さんからも語られます。この構想抜きで「三里塚問題」は理解できない。「国策」に裏切られ続けてブチ切れちゃったのが、ここだったんだから。

 結局は「筋」なんだよね。「お前らのやってること、筋とおんねぇぞ、どうするんだ」って国に言い続けて40年が経った。少なくとも武さんにとっては反対闘争っていうのはそういうものだったんだなぁ、とこの本を読んで思う。

 元々「伝記」ってヤツが好きで、小さい頃も「偉人伝」を端から読んだクチですが、いまだに「人生」ほど面白いものはないと思っています。ちょっと不謹慎な(不作法な)言い方ではあるけれど。その意味でもとても面白かったのでどこかで紹介しようと思って本をとっておいたのだけど、こんなネタで紹介することになろうとは。とほほ。

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