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2009/01/12

レニングラード国立バレエ「白鳥の湖」11日ソワレ

 明日、さらの気持ちで木村さんの舞台を観たいので、半ば無理やりですがあげてしまいます。コンディション的に画面を見るのがちょっとツライので、ガザの方の話をまとめる余裕がありません。今のぢぶんは情け無いほどにヘタレです。本当に、ヘタってます。

 辛め……ちうか。ぢぶん的には、今日は本当にとっつぁんに助けてもらった感じです。舞台全体はプハチョフがもたせていた。彼の存在は、今のマールイにはとっても大きいと思います。
 そして何よりもシヴァのジークフリートが見たい。本当にね、ヤツの誠実でまっすぐでヤンキーでオレ様で大馬鹿者なジークフリートが見たいよ! 


 1幕。セットが変わってなくてホッとする。赤貴族の入りも同じ。いつもなら、モロゾフがいるはずーー……いたっ!(←なんかもうそれだけで泣きそう)。つづいて家庭教師のとっつあんの入り(←思わず拍手しそうになるぢぶん。理性でとどまる)。プハチョフの登場。ぱらぱらと拍手(←もちろんやる)。プハチョフはヅラなし。結局、ぢぶんはヅラ装着プハチョフを見てないんだけど(くるみのヅラは違うからさー)、なんかプハチョフらしくてこの方がいいな。ワルツの合間に王子がうろうろする演出はママ。

 ワルツのソリストにマックス。けど、ワルツ自体はちょっとぐたぐた。前半はいいんだけど、ポールが出てからがヒドイ。ポールもちはいつも2人だったと思うんだけど、今回は1人。そのせいか、かなりぐらぐら。人が持ってないリボン(取り損ねたのか?)が何本がぶらついたまま。

 トロワの3人はいい。ミリツェワが1ヴァリ。とっつぁんが途中で呼び出されてからむ仕様に変更。ここは家庭教師じゃなくて貴族じゃなかったかな。とっつぁんがバラ持ってうろうろしてるのがオカシイ。夢見る純情オヤジだな、今回は。ヤフニュークは確かに地味だけど、踊りはいい。こういう堅実なタイプは嫌いじゃない。ヤパーロワもはきはきした気持ちのいい踊り。最後の方で王子が帰ってきたときに、とっつあんの肩をぽん、と叩いて何やら二人で話し込んでた。

 とっつぁんの芝居が終始面白くてねー♪ 二人にくるくる回されて倒れた後も、椅子にかけさせられるまでずっと一人でくるくるの余韻をしてたな。「まだ眼が回ってますー」って具合に。そして、手に持ってたバラを、乾杯用のグラスにぽんって投げ込んじゃうの。まあいいか、もう、みたいな感じで。その後、さすがにそのグラスで飲まなきゃいけないから、トレイに置き直してみたりしてね。……家庭教師っていうより「じい」みたいだったな。乾杯の踊りの後の捌けていくところも楽しかったです。来てくれて本当にありがとう、とっつぁん。

 プハチョフは終始ノーブル。上半身がちょっと痩せたような気も。森の中幕の向こうを白鳥たちが行き過ぎていく演出はそのまま。これは大好きなので、変更がなくてよかった。ロットバルトのカシャネンコは、シャープないい踊り。特に脚が鋭い。ただ演技はなぁ。日頃がツァルだのマラトだの濃い演技を見慣れてるせいかもしれないけど、あっさりしすぎに見える。まあこの辺はカンパニーに慣れてくれば改善されるかと。

 ボルチェンコはね。腕がもう少し柔らかいといいんだがな。白鳥は作り込まれるのが好きではないので、その意味では好感は持てる。清潔感のある、プレーンなオデット。これが初役とか、コールドから上がってきました、というダンサーなら、「うんうん、がんばれ!」と言うと思う。けど、本国でもずっと踊ってるんだよね? ステパノワやロマチェンコワやコチュビラやスーシャを差し置いて踊らせる人材? と思うと、限りなく疑問です。グランアダージョは、プハチョフのリードと愛でよかったけれど、ソロはもう少しというところ。

 コールドは、あの眼を覆いたくなるような初日に比べれば、かなり良かったです。特に小さい4羽。大きい方は、クテポワ一人タイミングが合わない。カンパニーが違うのだから仕方ないけど、だったらなぜ連れてくるのかと思う。マールイのダンサーなら「ああもうしょうがないなあ」と思うけど、わざわざマリインカから連れてくる意味がわからない。理由はわかるけど(苦笑)。キャスト表ではミリツェワだけど、入ってなかったように思う。
 これは意見が分かれるというより、ぢぶんが少数意見なのはわかっているけれど、コールドの足音がもう少ししてもいいから、上半身を揃えてほしい。眼がすごく疲れる。

 3幕。花嫁候補の衣装が新しくなったのはいいけど(ドリルミサイルが懐かしいけどなー)、ボヤルチコフが「原典に近く」ということでこだわっていたダンスシューズからポワントへの変更はどうかと思う。確かに見た目はいいと思うけど、そこはこだわって欲しかった。それは白鳥の手のひらの向きもそうなんだけどね。

 ニキータがいつの間にかずいぶん大きくなっていた。ノヴォロショーワのスペインは嬉しいな。安心する。ハンガリーのモストヴェヤがハラショーです。本当にいいダンサーに育ったよねぇ。ちょっと伏し目がちに白鳥やバヤデルカの影のコールドに入っているのも好きだったし、それがなくなっちゃったのは淋しいけど、出世だからしょうがないや。ヴェンシコフもよかった。

 白鳥と黒鳥の演じ分けはできてなかった(してなかった?)。オデットそっくりだから間違えちゃった、というには説得力はあったかも(笑)。フェッテは前半ダブルを混ぜている間はちょっと不安定で、後半シングルにしたら安定した(わかりやすい)。プハチョフのヴァリは素敵だったな。相変わらず脚がよく鳴って。ラストはマルチナの手を取って、肩を震わせるどころか、ほとんどしゃくり上げてるんじゃないかってほど泣いてた。意外だなー。

 ここまではね、「うーん」と思うことがあっても、悪くはなかったんですよ。

 3幕(というか4幕というか)。この辺りからコールドが、足音もし始めて、ぐだぐだな感じに。オデットと王子も、ここまでは、愛に溢れた王子とちょっと淡泊なオデットでも悪くなかった。でもこの辺りから、プハチョフの愛情が空回ってる感じに。

 最後の演出が「わかりやすくなった」とプログラムに出ていたと思ったんだが。主役とロットバルトの振りは変わってなかったと思います。ただ、中央で王子がオデットの両腕をサポートし、オデットが膝を前でくっと曲げるあのポーズは、オデットに強さがないので、今一つ様になってない(ペレンとシヴァのここはよかったのよー)。群舞が後ろでやたらバタバタ。以前はここで群舞が煩わしいと思ったことはなかったし、なにしろあの「東バのゴルスキー版」を見慣れたぢぶんが「煩わしい」と思ったんだから、こりゃよっぽど煩わしかったんだと思う。振り付けが変わったか、コールドが揃わなすぎなのか(多分前者)。余計に何が何だかわかりづらくなったんじゃないだろうか。あの静謐で深いラストがなぜ……orz。

 というわけで、最後にがっくしして帰ってきたのでした。全然タイプは違うんだけど、ボルチェンコを見ていたら何となくロバノワを思い出してしまって、ちょっとさびしい気持ちになってしまったり。ドゥルガリヤンの指揮は悪くないですが、曲と曲の間が詰まって、行間のない音楽。カテコで見た感じでは、指揮者というよりもマッドサイエンティストのようだった(白衣が似合いそう)。打楽器系はよかったです。初日に比べたら、何もかもがずっとよかったけどな。

 

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コメント

ドゥルガリヤンだったのね。いいなぁ。←パブちゃんだった人(かなしすぎ)
そういえば、民代さんのジゼルの日、彼は花束をオケの女性に投げ落としていました。○○!とか名前読んで。頭のよさを感じさせる指揮ですよね。第九もけっこうおもしろかったみたいです。
しかし・・・コリッパーもいいけど、やっぱりシヴァ見たかったですよね。ハラハラしながら見るのが楽しいのに~!
どうせなら民代さん関係!?で竹取全幕もってきてほしかったです。「農家」って書いてある家をもう一度!(笑)
そして私もトンガリ帽子をとても懐かしく思いました。

投稿: 矢羽 | 2009/01/12 10:38

今日は「じい」は薔薇をグラスには入れなかったです。ちょいと期待してたんですが。

投稿: おロシア人 | 2009/01/12 18:11

矢羽さん、どうもですー♪
ドゥルガリヤンの指揮は悪くないですが、なんというか、
観客に拍手の隙を与えないとこも(汗)。
確かに怒濤系かもです。
竹取、この際だからもってきて欲しかったですよー!
見損なっちゃってるんだよなあ、アレ……。
シヴァ……(T_T)。
去年の王子、ホントに素敵だったんだよぉ (ノ_-。) クソオ

おロシア人さん、「じい」は芝居変更でしたか。
やっぱりお酒飲むのに困ると思ったんですかねぃ。
昨日は「じい」も心なしか、るんたったでしたよー♪

投稿: 綾瀬川 | 2009/01/12 21:17

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