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2010/05/03

葵上・卒塔婆小町

 「葵上・卒塔婆小町」行ってきましたー。初見・未読です。よかったですー(ノ_-。)。「葵上」→休憩20分→「卒塔婆小町」の上演順でしたが、「卒塔婆小町」の方がぐっときてしまいまして、「葵上」は前座だなー(^^)と思ってしまいましたよ。
 二つとも能を元にした三島の戯曲ですが、「葵上」の方が「黒蜥蜴」的な世界、「卒塔婆小町」の方は「鹿鳴館」的な世界(舞台が鹿鳴館の庭だし)といえばよいだろか。両方とも前回とは演出を変えているそうです。「葵上」は現代(三島当時)の病院で繰り広げられる、六条御息所と光源氏(と葵)の話。「卒塔婆小町」は99歳のホームレスの老婆が詩人に語る、鹿鳴館での物語。

 いやいや、ぢぶん日頃舞踊以外の舞台をほとんど観ないので舞台役者さんをあまり知らないんですが、両作で美輪サマの相手役を務めた木村彰吾さんがよかったですよー。「卒塔婆小町」はそれ自体が転生と円環の話だけれど、双方の主役を同じ2人が演じることで、ふたつの舞台がひとつのものとして円環してる。
 
 木村さんは(……また「木村」……)「卒塔婆小町」では無邪気な現代の詩人と、鹿鳴館時代の深草少将(参謀本部付き少将。にしては若いけど)だけど、単純な2役ではないんですよね。舞台が鹿鳴館にスライドしてからは、「詩人でありつつ深草でありつつ詩人」という境目のない存在。その不条理な役どころを滑らかに印象づけてました。そして「思いを遂げることへの恐怖」もひしひしと。何より、時折くっと低くなる声が、あまくていいんだなー♪ ワルツがもう少しうまいといいんだけど(←日頃観てるものがちがうからにゃぁ)。

 美輪サマは、まあ美輪サマです。他の何者でもない人だからな。本領はむしろ「卒塔婆小町」の「老婆」か。いや「小町」の時でも二十歳の娘のはじらいと、華族の娘の誇り高さと、「老婆」とが渾然一体になっていて、一筋縄ではいかんな、と。セリフは時々流れて聞き取りにくいことも。

 「鹿鳴館の淑女」は全員がピンクのドレスですが、若い(?)女優さんたちが「新婦のお色直し」的になっちゃっているのに対し、年配の城月美穂さんが普段着同然に着こなしちゃってるのがさすがでした。ヅカ出身は伊達じゃないな。

 美術は、「葵上」はダリの時計を模した大道具やミロのビーナスをモチーフにした電話台兼……タンスじゃないよなあれ……など、ある意味美輪サマ風。「卒塔婆小町」はベンチと街灯のある普通の公園で、照明によって背景に都庁が浮かんだり、鹿鳴館が浮かんだりで場面を切り替えるようになってました。
 音楽は邦楽の他に、「葵上」では「スパルタクス」のアダージョ(←好きなのか?)と武満徹、「卒塔婆」では「牧神の午後」と「仮面舞踏会」。
 プログラムに掲載されていた、松竹の梅津プロデューサーとの対談が面白かったです。ほとんど「黒蜥蜴」の話なんで、舞台とはそれほど関係はないけど(三島つながりではあるが)、それはそれとして。美輪サマには天知茂も「駆け出しの若造」の時代が(^^)。

とりあえず。

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