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2010/06/02

タチアーナのそれぞれ

100530_15290001_2 日曜日、庭園美術館にて。梅が既に大きくなっておりました。
 「ロトチェンコ+ステパノワ」展(これ)に行ってきたのだけど、ぢぶんとしては期待ほどではなかったかなー。もう少しグラフィックデザイン的なもの
(展示区分でいくと印刷物)が多いかと思ったけれど、空間構成や建築のためのデザイン画が結構あったかも。それにしても「労働者倶楽部」、モダンでスタイリッシュだけど、労働の後にくつろげる感じじゃないな(笑)。畳でごろごろしたい(←ロシアでか?)。そして「そういやナップ文庫の装丁ってこんなんばっかりだったなー」と(←会社の仕事で大量にデータを作ったことが)。

 さて。今回の3人のタチアーナの方を軽く。

 ぢぶんの想像では、友佳理さんがいちばん「夢子ちゃん」になるだろうと思ったんですけども。フタを開けて見れば意外というか、成程というか、「夢見る夢子ちゃん」だったのは美佳さんの方でした。現実感がないというか。ゲネと2回見たけれど、いちばん印象に残らなかったのも美佳さんでした。見ている時は綺麗なんですけど、のど越しがよすぎて引っ掛からないような。高岸さんの方も実はいちばん印象に残らないオネーギンではあったので、相乗効果だったのかもしれないけども。「鏡」がいちばんよかったかなぁ。まあ2日目はあらゆる意味でインパクト強過ぎたけどな……。

 その友佳理さんはこれも意外というか、成程というか、「地に足のついた」お嬢さんなんですね。自分の中に自分の世界はしっかり持っているけど、それが外の世界と地続きになっていて、確執が(あまり)ない。かつ、「所詮は田舎のお嬢さん」という野暮ったさというか、気の利かなさもあるし、子どもっぽくもある。それがひどくオネーギンを苛立たせていくわけですが(←オネーギンの方もこれまたイラチだし)、「気を回したつもりで全部がウラメちゃん」っていう2幕がリアルでねー(^^)。いやもう、本当にハラハラドキドキ。

 そして田中さんのタチアーナ。なんというか「女学生」でしたね。女学校の文芸部長。時々オトメの世界に行っちゃったりもするんだけど、生徒会とも戦えますよっていう(←どこの文芸部だ)。妄想少女という意味では美佳さんとおなじだけれど、美佳さんの妄想がそのまま実生活と地続きになって区切りがないのとは違って、妄想は妄想、現実は現実で区別ができているような感じといえばいいのかな。いちばん近いのは「ぶらり信兵衛道場破り」のおぶんちゃんだったりするんですが、……だれが覚えてるんだ、そんな番組(←なんとつべにちょっとアップされてましたよ。びっくり)。

 稽古場レポで、1幕のリハの小道具にアガサ・クリスティの本が使われた話がありますが(「本当はロマンティックなフランスの小説か何かだと思うけれどもね」とのこと)、3人それぞれに、美佳さんはリルケ、友佳理さんは堀辰雄か道造、田中さんは大宰……と、なんとはなしに思ったのでありましたよ(洋物が少ないのはぢぶんが読まないからだけど)。

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