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2010/07/07

たてたてよこよこ

100703_14020001 3日、関内駅前で。

 考えていることはいろいろあるが、まとめきる体力がない。

 青空文庫で山川訳の「神曲」を読んでみたら、これがまったく読みこなせない。「ははは、困ったもんだな、こりゃ」と思いつつ、本屋で同じ訳の岩波文庫を立ち読みしてみたら、これがなんと、つるんと頭に入ってくるうえに、文体のリズムが気持ちいい。

 そーか、「頭が縦書き」ちうのはこういうことか。

 文語文ちうのは、縦に書いてないと味わえんどころか、わからんものなんだなぁ(少なくともぢぶんの日本語レベルでは)。中国語も、横に書いてあれば翻訳しながら読むが(←中国書も仕事のうち)、縦に書いてあると自然に返り点をうちながら読んでるもんなぁ。つまりぢぶんにとって、横に書いてあれば「中国語」で、縦に書いてあると「漢文」なのか。数式には返り点はうてないもんねぇ(何の話だ)。

 つうことは。PCとケータイで横書きに頭が慣れてしまうということは、こういう日本語を手放す、ということなのか。
 「オネーギン」の池田訳が難しい・読めない、というのは、ぢつはぢぶんにはちょっと意外だったんだけど、多分そういうことなんだろう。例えば三島由紀夫の文章が、ぢぶん(の世代)にとっての森鴎外くらいの難易度だとしたら、森鴎外は吉田兼好くらいの難易度になるんだろうか。源氏物語の翻刻が横に組まれていたら、そりゃ読めたもんじゃないかもしれない。その言葉がどこにかかるのかがわからなくなりそうだ。縦に書かれてきた言葉というのは、縦に読むようにできているようにも思う。
 啄木や中也が横書きだったら、ただただだらだらした人のようだし(そういう人だったかどうかはおいといて)。

 まだ全部読んではいないけど、目からウロコが落ちつつも、考えることが多過ぎておいつかない本。
 「友だち地獄」(ちくま新書)。臨教審の「個性重視教育」が出された時、こういう帰結を迎えるとは誰も思わなかったろうな(ぢぶんも想像もしなかった)。ともあれ、ぢぶんが問題にする(しつつある)のは、「言葉から身体へ」というベクトル(それによる人間関係についてはたいして興味はない)。「言葉」を放棄する、というのは「人である」ことを放棄することを意味しないのか。
 ともあれ、「理論武装」は死語になったということなんだろうな(苦笑)。だから、武装したがるのか。

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コメント

こないだ常用漢字が増えたでしょ。
そしたら「日本語は漢字を使っていると滅びる」って新聞で言っている人がいた。(どっかの学者)
「全部ひらがなか、ローマ字にしてもかまわない」だって。
そんな横暴なって思ったけど、こっちもすべての漢字を使いこなしてるわけじゃないし、その学者様にうまい反論も思いつかんかった。
民主主義だから何を言っても良いんだけれどね。
そのうち日本語は英語に負けるって心配、いや主張してたな。
でも全部ひらがなにしたら、それはそれで日本語の滅びのような気もする。
本文に関係なくてごめん。

投稿: ばむ | 2010/07/07 08:51

同音異義語の多い言語だってのを考えてみれば、漢字を失うことの不便さはわかると思うんだけどね。
うりうりがうりうりにきてうりうれず、みたいなもんだ(ちがうか)。
全部カナにしたら、ハングルみたいに単語ごとにスペースを入れないと、とてもじゃないけど読めないだろうねぇ。

漢字/ひらがな/カタカナ/ro-maji。
書かれたもののニュアンスはすべて違うんだけど、ね。
そういうことはどうでもいいのかな。

いやー、最近「漢字が読めなくて入力ができない」「部首がわからなくて漢和辞典が引けない」バイトが多くて困るだよ(T_T)。

投稿: 綾瀬川 | 2010/07/08 02:11

そうだよねぇー。
日本語が変わっていったら、それは必然だと思うし、お上に強制されたくないって気がするなあ。

漢字って難しいけれど面白いと思うんだよね。
学校で漢字の楽しさがわかるような教育を希望します。
息子の漢字ドリルを見ると「へぇー」と思う部首がたくさんあります。
「束」「夫」「差」の部首知ってる?私が知らなかっただけ?何かこじ付けっぽいとか思った。

投稿: ばむ | 2010/07/09 08:23

「束」が「木」、「夫」が「大」、「差」が「羊」か。
部首引きに慣れると知らなくても見当がつくようになるよ。
ある意味「探し物ゲーム」みたいなもので(^^)、
部首そのものを覚えてると、これかな? って思いつく。
「とりあえずここに放り込んどけ」的なものもあるけど(笑)。

結局字引(死語だな)を引きやすくするためのツールでもあるから、
覚えれば使いやすいよー。
IMEの文字パレットで読めない字を入力する時は、
画数が多いほど部首の方が早いんだよね。
「嶼」なんて部首3画→山→カーソル下げて一番画数の多いとこ、で10秒なのに
ちまちまマウスで書いてるんじゃないっ! って感じ。

漢字は面白いよね。
そういうことが「面白い」って思えるかどうかもあるけど。

投稿: 綾瀬川 | 2010/07/10 04:04

惜しい!「差」は「工」でした。って辞書によっては「羊」かもね。
「へん」とか「かんむり」は一目でわかるけれど、合体、吸収されている奴は分離するのが難しい。
まるでパズルだな、って思った。
「読字力」は年の功って威張るけど、「書字力」の衰えを感じる今日この頃・・・。

投稿: ばむ | 2010/07/12 10:49

おおっ「エ」の方だったか(汗)。
漢字はパズル的な楽しさがあるよね。
ここいらが意味でここいらが読み、とか。

「書字力」というか、PCの打ち込みのスピードに慣れると
書く速度がまだるっこしくて、
ただでさえ乱暴な字がどんどん書きなぐりになっていくよ……orz。

投稿: 綾瀬川 | 2010/07/13 01:28

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