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2010/09/11

ジゼル、川口

 さて、ゲスト抜き公演1発め。川口の「ジゼル」は美佳姫と後藤さん(初役)、ヒラリオンは平野さん(初役)でミルタが井脇さん。ペザントは9日と同じ若手組(連投かい!)。川島さんのバチルドに木村公爵でした。ウィルフリードは弾くん。

 やっぱりジゼルはシンプル・イズ・ベストだな。プレーンなロマンチックチュチュのような美佳姫のジゼル。「たゆたう」ということばがしっくりくる2幕。

 後藤さんのアルブレヒトは、ちょっと女性的なところも含めて「青年貴族」でありました。近衛隊に入っちゃう方じゃなくて、詩かなにかたしなむ方の。初めての恋に舞い上がっちゃったけど、ジゼルの愛に救われて、そこから決然と歩き出す意志を持った大人の男へと成長していく道筋が明確でした。ちょっと意外な結末ではあったけど、後藤さんの個性が生きていたな。

 井脇さんのミルタは久しぶりだけど、やはり若手と比べるとベテランの持つ重みが強み。アルブレヒトを踊らせる時のマイムが迫力。

 いやそれにしても、平野さんのヒラリオンが面白すぎてー(^▽^)。というのはあまり誉め言葉ではないのかな……。どうなんだろ。路線的には木村さん踏襲。その中で差異を出そうという試みはあちこちにあったけれども。ガマーシュでもそうなんだけど、どうしても技巧の方が先に立っちゃって、ダイレクトに響いてこない。なんかもっとぶちキレちゃってもよかったんじゃないだろうか。まあ初役だから、まだまだ試行錯誤しながらなんだろうけどなぁ。判官だともっと直球で来るのにね。
 数年前の木村さんも「生徒会長」ではあったけど、平野さんはもっと子どもっぽく見える。サイズの問題(だけ)じゃないような気がするんだけどなぁ。表情の付け方だろうか。帽子がある意味似合いすぎてるからなんだろうか。なので、ジゼルは「憧れの隣のお姉さん」。背伸びしてみたけど手が届かなかった。そんな感じ。後藤さんのヒラリオンとは違う方向で一人よがりな恋。2幕は「無念ーー!」な感じ。意図はわかるが、もう少し踊りで見せて欲しい気も。
 剣を取るのは窓からで、スカートへのキスはナシ。冒頭の投げキスもなかったな。火の玉に追われるところは全力疾走。

 川島さんのバチルドは品がいい。狂乱の場でアルブレヒトの前に立ちはだかる時の強さもいい。公爵にうながされても、そのまま硬直したかのように動かず、じっとアルブレヒトを見つめる。ヨリは絶対に戻らないな。

 公爵様は鷹揚な領主様ですが、時々好奇心旺盛であらっしゃいました。楽しそうだったな。かっこよかったからいいけど。帽子のサイズも合うようになったし。
 ……ヒラリオンのチロル帽を大人としてかぶりこなせる木村さんは、妙にすごい人なんだろうか、とちょっと思ったり。

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