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2011/12/16

松山のくるみ、つづき

 久しぶりにパートさんの「子どもがインフルエンザっぽくて」キタ━━(゚∀゚)━━!!!  ちうわけで、12時間労働の日。17日は大将のラスト由良之助なので何がなんでも行きますが、この調子だと午前中ただ働きしに行かなきゃならなさそうな気配(半休制度がないので3時までいないと欠勤扱い)。帰ってから「ちょいと30分」のつもりで、うっかり3時前まで寝落ちしちゃったよ。

 松山の続きです。

 引き抜き用というか、王子の変身のためだけに着る(というより装着する)ちょっと積み木っぽいイメージの衣装があるんですが、それが左右に割れて中から清水さんが出てくる、というのは、それこそキタ━━(゚∀゚)━━!!!  なんですが、やっぱり何度見ても楽しいですねえ。そして出てきた瞬間の清水さんの「少年くささ」は何度見ても「何モンだよ……(ノ_-。)」と思うくらい、絵に描いたような少年なんだよなあ。青少年ですらない「少年」。むしろ子ども向けに翻案された少年SF冒険文学全集の表紙絵のように「少年」なんですよ。この子の目の前には無限に広がる大宇宙がイスカンダルまで続いてるんじゃないかっつうくらい、ワクワク感をみなぎらせ、なおかつ好きな女の子はどこまでもエスコートしちゃうような正統派の「少年」。古きよき日の理想の「少年少女」がここには生きてるんだなあ。

 清水さんは相変わらず脚がほっそりと細くて、よくこの脚で上体が支えられると思ってしまうくらい。リフトを含めたサポートも万全です。1幕のこの場面と、GPDDと、別れのアダージョと、3度PDDがありますが、やはり不思議な気持ちがします。

 なんというかな。例えば1幕のPDDにしても、振付自体は派手な技巧はないけれど、例えばユニゾンでステップを踏む時の二人の高揚感を思うと、じゃあ高揚した気持ちを表すのに高速ピルエットやジュテって本当に必要なのか? って思ってしまうような。森下さんの、45度より上に上げない脚や、清水さんの地をはうようなマネージュは、それは年齢の結果かも知れないけど、ではそれはバレエではないのか? あるいは「後退」なのか? という。それこそワシリーエフやオシポワとは(あるいはもっと別の人でもいいけど)対極にあるわけだけど。

 よく「バレエは引力からの脱却/天上を目指す舞踊」と言われるわけだけど、それは本当に「バレエの本質」なんだろうか? 「バレエの本質」ってなんだろう。目に見える現象をすべて剥ぎ取った後の核として現れるものが「本質」なのだとしたら、今この舞台の上のこれがそう呼ばれるべきものなんじゃないだろうか?

 そんなことをもう一度思い起こすために、ここの舞台を観に来るのかもしれないなあ。

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コメント

綾瀬川様

 
 松山のくるみ割り人形はすごいですねぇ。くるみ割り人形が臭いというのにはもうただ爆笑。そんな事は考えたこともありませんでした。また、木の衣装が割れて清水さんが出て来るって…もうこらえられません。しばらく笑いがとまりませんでした。

 でも、そんなお笑いだけではなく、「バレエの本質」を考えさせるなんて、スゴイです、深いです。
 私が考えるバレエの本質って、「夢」であったり、「優雅さ」「美」であったりします。だから、それらを想起させるのであれば、幾つの方が演じてようが、足が45度以下であろうが、問題はないんだと思います。

 ただ、クラシックバレエは身体の軸をしっかりさせた上で四肢をしっかり伸ばしきって美しい形を見せるもののように思えます。

 また、足を高くあげるのも今の風潮なのでしょうね。私も高々と上がった足によく魅せられています。
 特に「ジゼル」の二幕でアルブレヒトを庇おうとしたはものの、ミルタに命令されたジゼルが踊りだし、ゆっくりとアラスゴンドに足を上げていくところはやっぱり45度では悲しいです…。

 それに最近の新しいバレエって、どんどんと高い身体能力を要求しているという感じがします。エイフマンの「アンナ・カレーニナ」を観た時もびっくりしましたし、コンテなんか、まるで曲芸みたいな気がする時もあります。

 結局、バレエの本質自体は昔から変わらないのかもしれないけれど、その時々の流行というものがあるのでしょうね。松山はその「流行」に流されず(?)に本質を大事にしようとしているのかもしれません。
 私はご縁がなくて観た事はありませんが、清水さんも森下さんも何かを極めたすごい方たちなのでしょうね。

 しかし…!私のようなおばさん練習生でもやっぱり足を高くあげてみたい。何をしようと「優雅」や「美」とは縁のない私のバレエではありますが、現在の主流バレエに憧れる私は、「優雅」や「美」をイメージしながら、今日もストレッチをがんばって、高々と上がった足をめざしま~す!

        MIYU

投稿: MIIYU | 2011/12/16 19:24

いやー、ぢぶんも匂いについては鼻からウロコというか、考えてませんでしたねー(笑)。
松山のくるみは3歳から入場できますし、
基本的に子供むけ(親子むけ?)プロダクションだと思います。
王子も、特に1幕では「おもちゃの国の王子」っぽいですが、
あの変身シーンは初めて見た時はびっくりしましたよー。
くるみ割りの殻(?)が割れた時の清水さんの表情がいいんですよね♪

軸の件はその通りで、お二人とも確固たる軸が身体の内にあるから
あの抑えた振りが美しくかつバレエであるんだと思います。
スピードや高さといった「たし算」ではなくて、それらを「引き算」していって最後に残る「バレエの核」みたいなものですね。
それをダイレクトにみるような不思議さを感じることがよくあります。
後は「音楽」ですね。音楽との一体感というか、音楽と身体が響き合う感じ。

まあ、ぢぶんが元々技巧のすごさに興味が薄いのもあるかもしれません。

松山は、よくも悪くも一種の「サンクチュアリ」だと思うので、
「世間」に蹂躙されずに清水イズムを極めて欲しいなー、とも思ったりします(^▽^)←無責任。

投稿: 綾瀬川 | 2011/12/17 04:45

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