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2012/05/24

清水版コッペリアその7

 オペラ座での6公演、無事に楽終了! お疲れさまでしたー。よかったよかった。しかしコッペリアが終らないよ……orz。

 ということで、フランツが寝ちゃったとこからだな。

 コッペリウスがフランツの魂を人形のコッペリアに移して、コッペリアを甦らせよう、というのは本歌のとおり。しかしこれが娘を失った父の所業だから、一応コメディ仕立の演技にはなってるけど、切ないっちゃ切ないよねえ。
 魂を移す装置(?)は、黄緑色のスカーフのようなもので、先が長細い筒になってます。そのスカーフ部でフランツの腕をぐるぐる巻いて(血圧計みたいに)、その先の筒から魂をコッペリアに注入すると、そこの部分からコッペリアは動くのだ(油差しみたいに)。 微妙なリアリズムだな……。脚に差せば脚が動き、腕に差せば腕が動き、最後に心臓に注入すると、コッペリアはまるでピノキオのラストシーンのように、すっかり人間になっちゃうんだよ!

 森下さんのコッペリアを観た時は「おお、さすがに完璧な人形振りだ!」と思ったもんですが、佐藤さんはその上をいってました。これはびっくりした。ペトルーシュカのバレリーナ人形とか観てみたいもんだな。しかしあまりにも完璧すぎて……「いや、本当は人形じゃなくて村娘だから」とかついツッコんじゃったりしてさ……。うん、本当はコッペリアじゃなくてスワニルダだからな。心臓にフランツの魂を注入された(本当はされてないけど)コッペリアが、胸をおさえて苦しそうにしつつ、徐々に人になっていくところなんて、そりゃあもう真に迫っていて、フランケンシュタインだってできそうなくらいでしたが(←これは褒めてる)、……スワニルダだからね、本当は。何もそこまで真に迫ってコッペリウスをたばからなくてもー、とつい思っちゃったりして。清水さんの演出ノートだと、スワニルダはコッペリアの部屋に逃げ込んで衣装を取り換えながら「私はコッペリア、私はコッペリア」とコッペリアそのものになり切っちゃったらしいので、まあそれはそれでありといえばありなのか。おそろしい子!( ̄▽ ̄)
 しかし、ここでもうひとつコワイのは、コッペリアとコッペリウスが再会を喜んで抱き合っている最中に、ほかの人形たちが「ちがーう」と首をふるだかなにだかしてたことで。ほかの人形は知ってるんだよね、それはコッペリアじゃなくてスワニルダだよ、って。それ以上に何かするわけじゃないんだけど、無性に不気味でしたよ。

 さて、甦ったコッペリア/スワニルダは、フランツが回収していたお祭りの小旗を拾い上げ、「これなにきれーい、お祭り行きましょうよう」てなことをいったり(←初志貫徹)、フランツを揺り起こそうとしたりしてコッペリウスを慌てさせたりもしますが、ちゃんとボレロとジグも踊ります。
 森下さんの、特にジグは激しくて、コッペリアが死んでしまったことの理不尽さへの怒りのようなものすら感じて、この曲をこんな風にも踊れるんだとびっくり。佐藤さんはもう少し柔らかく、どちらかの曲でほかの人形との絡みがあるんですが、「みんな揃ってお祭りに行こう」とコッペリウスを優しく誘うようなニュアンスも(←初志貫徹)。

 そんなこんなとバタバタやってるうちに、フランツが目を覚まします。こんだけ騒げばなー( ̄▽ ̄)。コッペリウスとフランツが更にバタバタと追いかけっこをし、フランツを追ってコッペリウスが部屋から出ていったすきに、スワニルダはコッペリアの部屋から、身ぐるみはがれた(あんたがはいだんだよ)コッペリアの人形を持ちだし、人形たちの陰に隠れていたフランツに、泣きながらことの次第を説明します。
 てな最中にコッペリウスが戻ってきて、スワニルダとフランツ、そして人形たちは腕を組んで円陣を張り、身ぐるみはがれたコッペリアを見せまいとしますが、コッペリウスはそれをひっぺがして中を見てしまいます。娘が生き返ったと思ったのはスワニルダの芝居だったのかいー 。・゚・(ノд`)・゚・。 。泣き崩れるコッペリウスの背中にすがって泣いて謝るスワニルダとフランツで、2幕終了。二人が逃げていかずにちゃんと謝るあたりが清水さんですね。

 はー、ようやく休憩ですよ。あと1回で終れるかなあ。2回かなあ。

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