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2012/10/01

オネーギン初日のつづき

 何から書いたものやら。神奈川公演が終わってから書いた方がいいのか、始まる前に書いた方がいいのかすらわからん。
 今回のプログラムが妙につるつるしてるなー、と思ったら、これは昨年の白鳥の時の「特殊うるし加工」というヤツではないだろうか、とか、まあどうでもいいような気もしますが。

 中をとって初日の続きなど。……どこが「中をとって」なんだ。

 3階から見た初日と会員枠の上席で見た2日めとは、見る側の多少の温度差はあって当然だとは思うので(←いやー、理由はそこじゃあんめぇ、というツッコミはほどほどで)、そこいらを差し引きつつ。

 いや、美しかったんですよ。1幕も2幕も3幕も。「踊り」としての美しさはそりゃもう存分に。そして、シュツットガルトの来日公演で見た時にぢぶんがつまづいたのと、同じところでつまづいたんだな。
 まあぢぶんは、かつて愛してたけどこっぴどく振られちゃった、っていう男が「やっぱり愛してる、よりを戻そう」なんて言ってきたら、顔面をフレックスで蹴りつけるタイプだからね……。それは「今更なんだ」というよりも、自分が長いこと抱えてきた「美しい想い出」を台無しにしやがって、ということで、そんなことされたら百年の恋も一瞬で冷めるなあ、と。

 ……ロマンチストじゃないんでしょうな。

 美佳さんのタチアーナは、乙女らしいあこがれをオネーギンに抱いていたけど、それは夢と現実を取り違えた「乙女らしいあこがれ」であって、愛してたのかどうかはよくわからないなあ。3幕でのグレーミンは愛していて、今の生活になんの不足も疑問もなくて、オネーギンのつけいる隙がない。

 いやほんと、隙がなかったです。インタビューの通り「凜として」いて、そりゃもう美しかったですけど、心が揺れ動くことはなかったんじゃないかな。オネーギンに翻弄されることもなく、きっぱりと拒絶する。でも、最後の最後、手紙を破ってオネーギンに握らせたあと、はっと自分の「本当に欲しかったもの」に気づいてうろたえ、走り去ったオネーギンを見送りながら、取り返しのつかなさに激しく後悔したように思えました。破いたのはオネーギンからの手紙だったけど、それは同時にかつて自分がオネーギンに宛てた手紙でもあったような。

 まあそれはそれでアリのような気はしますが。でも観てる間は不完全燃焼な気持ちになるんだよなあ。美しいけど激しくはないというか。オネーギンとの間に葛藤がない。

 考えてみれば、ぢぶんはこのタイプかもしれないですな( ̄▽ ̄)。その意味でリアリティは感じますが、それがおもしろいかっていうとそういうもんだもないなー、とぢぶんもちょっくら反省してみたりもしましたよ。
 

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