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2012/11/09

3幕までキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

 さあ、どこまで行けるかな。

 3幕です。幕開けはグレーミン侯爵邸。貴族の群舞から。これはやっぱり東京で3階から見た時がいちばんきれいだったな。当たり前だけど。モーツァルズにまさか岡崎君がいたとは! これは公式で見るまで気づかなかったよ。びっくり。しかもなんか似合ってるし。

 そして、少し白髪の目立つようになったグレーミンが、かなり白髪の目立つようになったオネーギンを伴って入場。髪、白入れ過ぎっ!
 ここは2幕の冒頭、オネーギンがラリーナ邸の広間に入る場面、彼が小馬鹿にしたように家を眺め回し、グレーミンに「田舎臭い」と愚痴り、ラリーナ夫人にお愛想を言う、あの一連の場面と対になっています。あの時背を伸ばし、傲岸に辺りを見て小馬鹿にした彼が、今度は腰を落とし、まばゆさに圧倒される。長く、きらびやかな世界から遠ざかっていたと同時に、根拠のない自信やプライドといったものも、彼にはもう無縁なんだなあ。

 しばし、ボールルームで一人となるオネーギン。今回の木村さんからは「帰還」というニュアンスを強く感じました。彼はサンクトペテルブルグに「来た」のではなく、長い放浪の後でやっと「帰って来た」んだなあ、と。
 幻影の女性たちと踊るこの場面は、全幕の中でいちばんといっていいほど好きな場面です。初演の時に、女性たちをほとんど見ることなしに次々とサポートしながら歌う木村さんにほれぼれしながら、初めてこの場面が、それまでのオネーギンがいかにむなしい人生を送って来たかを振り返る場面なのだということに気づきました。目の前をただ通り過ぎて行くだけの美しい女性たち。何も得ることのなかった人生。
 今回はもう少し、女性たちの方を向きつつではありましたが、ジュテは高くて美しいし、ポール・ド・ブラはもうそれだけでうっとりするし、実はリハ見学会でもうっとりしちゃったんですが、とにかくもうはあああ(溜息)と。なのにやっぱり(現在ではなく)来し方のむなしさ、なんだな。そしてもう人生に疲れきっている。二階堂さんをサポートする木村さんはレアだなー、とか、ちょっとウハウハも。

 グレーミンがタチアーナを伴って帰って来て、PDD。グレーミンがタチアーナを大切に大切にしてきたのが、そしてタチアーナがグレーミンに大切に大切にされてきたのが(同じだ)手に取るようにわかる、いいPDDでした。こういう時の後藤さんってほんとにいいんだよなあ。そして途中で気づいたオネーギンが「あれは誰だ」「タチアーナだ」「まさか」「いやまて」「うわーああん」と、あっちこっち走り回るので、ほとんどトロワになります。いやー、マッキーの後で見た時には「どんだけ動いてるんだ」と思いましたが。あの中央の柱が微妙に透けるんだな。わずかに見えるシルエットのポール・ド・ブラの美しいことーー(ノ_-。)。
 そして上手奥で、もはや手の届かない存在になったタチアーナを見つめる。その半ば呆然としたような締念のような立ち姿に、なんといいますか、木村さんもここまで来たんだなあ……と、別方向の感慨にふけったりして。自分は、彼を表すのに、プロフィールでよく使われている「舞踊手」ということばがいちばんぴったりだと思うし、踊っているときがやっぱり好きなんですけど、こういう場面に会うと感慨にふけってしまうんだな。「ここまで来たんだなあ」と。もちろんこれが終着駅ではないけれど。
 思わず手を伸ばす、老いた自分に気づかれまいと背中を向ける、けれどまた追う、と右往左往を繰り返すのが忙しくも切ないんだけど、タチアーナもグレーミンもそれにまったく気づかずに穏やかな幸せのままにPDDを終える。

 で、さっきまでそんなに葛藤してたくせに、満面の笑顔でタチアーナに近寄って、「ぼくです!覚えてますよね!」みたいな、こういうのは一生直らないんだろうなー( ̄▽ ̄)。ホント、忘れててもらった方がなんぼかよかったろうに。

 取り残されて立ちすくむオネーギンが群舞に翻弄され、逃げるように退場して、幕前に続きますのよ。

 さあ、最終回はいつだ!

 

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