« 戻りましてはのつづき。 | トップページ | ガラ、始まる。 »

2013/01/18

戻りましては。最後に。

 というわけで、もう一つ寝るとガラなんです。ふえーん。カンフェティの稽古場レポ(こちら)は予想通り十市さんの回のキャストですが、プロモしてくれるのはありがたい。弾くんのジークフリートが妙に色っぽくて、「娘もイケる?」みたいな気が一瞬したりして。でも本番はあの衣装(あの頭)なんだよなあ( ̄▽ ̄)。小笠原くんの「娘」も後藤さんのシェフも当たり役だしねえ。そうそう木村さんのは「語る肉体」なのだ。時々饒舌。

 ベジャール版くるみの印象的だったことなどいくつか。

 ディベルティスマンについてはもういくつか書いたんだけども。
 くるみ割りの初演はソ連崩壊以降のことだから、本来的にはあれは「ソ連」じゃなくて「ロシア」なんだろうけど、やっぱり「ソ連」なんだな(笑)。カマトンカチの旗を渡されたビムは思わず振っちゃうんだけど、持って来た人たちは持って帰ってくれないし、みんな順番に持てあまして最後は放り投げられちゃうっていうのが象徴的。ソ連にしても、旗にしても。そして残ったロシアはかつての「大ロシア」ではないわけで。それ自体は悪いことではないけど、感慨はあるんだろうな。
 佐伯さんがようやく「上手くてカワイイ」以上になってきたんだよな。外連味はどちらかというと悪い言葉なのかもしれないけど、見る側へのアピールの仕方というか。踊りに「強さ」みたいなものがくっきり出始めてきたところだったんだよなあ……。欲が出てきたのかな? とか思ったんだけどなあ……。

 葦笛も好きな場面だけど、いやもう松野くんがサイコーでありましたよ。以前猫パンチ受けてたのはナガセくんだったかいねぇ? 花ワルにM…が出てくるのは忘れてました。どんだけ見てなかったんだ、今まで。タキシードのめちゃくちゃ似合う奈良さんに迫力で迫られて、目を回して(←卒倒、というよりは「目を回して」だなあ)倒れたママンを起こすのは、パパの役目……というより、「M」は「ムッシュウ」の「M」なのか。帰り際に「どうもお手数かけまして」「いやいや」とビムと挨拶するのがオカシイんだよな( ̄▽ ̄)。佐藤くんのタキシードが似合うなあ。

 猫といえば、小笠原くんの猫っぷりだなあ。はじけっぷりもよかったし、ちょっとビムに斜すな感じもいい。最後に「M…」と「よかったね」と言い合ったのもつかの間、目の前を過ぎるキューピーのマントにじゃれてしまうんだけど、そのじゃれずにはいられない、じゃれに行く前の「うずうず」感がなかなかでしたよ。

 そして、これも「M…」だったんだなあとしみじみしたのは、雪の場面のアコーデオン。BBL初演であの場面のアコーデオンを弾いたオルネさんは高齢のために日本には来れず、代わりに飯田さんのキューピーが新たに振り付けられたそうだけど、そのオルネさんの場所に「M…」がそっとアコーデオンを置く。それだけなんだけど、ほろりとしてしまいまして。

 ベジャールがちょっとたどたどしい日本語でナレーションを入れるのも、東バの版ならでは。その「思い出すなあ」という声が、そしてビムや「マリウス」に話しかける声が、聞く者みんなをベジャールの「子どもたち」にしてしまう。だから東バの「くるみ(べ)」はあったかいのかもしれないなあ。そこにいつもベジャールがいる。
 舞台のすべてを操る「M…」には、本当は「モーリス」その人も隠れてたのかもね。

 本当の「パパ」はガストン・ベルジュだもんなあ……。

|

« 戻りましてはのつづき。 | トップページ | ガラ、始まる。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 戻りましてはのつづき。 | トップページ | ガラ、始まる。 »