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2013/01/03

松山のくるみ改訂版1

 さて、年末の舞台の残りがいろいろと。とりあえず、松山のくるみから行きますか。

 今回は「東日本大震災に際して再改訂」となった清水版「くるみ割り人形」。まあ振付的にはそれほど大きな改訂はなく、改訂のコンセプトとしては春にやった「コッペリア」に近い、という感じです。プログラムを買わなかったのでそちらがどんな具合なのかはわかりませんが(←毎年同じなので最初の1冊を持って歩いてる)、入り口で新版のプロダクションノートとあらすじが載った(日英両文併記の)44pもある冊子が配られました。こういうところは太っ腹なのに、なんでキャスト表を配ってくれないかなー。言えばもらえるんだけどさー。

 で、「コッペリア」の時と同様に、改訂の趣旨を読んでないとそこんとこはよくわかりませんよ、という。ぢぶんは演出家としての清水さんはすごく興味のある人ですが(感心することも多いし)、このところちょっと文章に頼りすぎかなあ。再演していくうちに練れてくるところもあるとは思いますが。

 松山のくるみはいわゆる「道行き」がなく、紗幕の向こうでクララたちがパーティの用意をしているところから始まります。透けた紗幕が元に戻るとそこはクララの家の玄関先(前庭?)で、クララやフランツたちが、上手にしつらえられた門から入ってくるお客さんを出迎えます。クララが指さした星が流れ落ちて、一同がびっくりしていると、トナカイの引くそりに乗ったドロッセルマイヤー(サンタの格好はしてない)が現れる、という趣向。

 それが今回、いきなり短いスキー板をはいたドロッセルマイヤーがクララ宅をうかがうところから始まったんでびっくりしたよ。ヤックル(←じゃなくてトナカイ)出ないの?Σ( ̄ロ ̄lll) あれが楽しみなのに! ヤックルウゥゥ! 
 ……いやそれにしても、なんかドロッセルマイヤーの挙動不審っぷりが犯罪者ぽいというか。小冊子によると、くるみ割り人形に閉じ込められたアマデウス(←どこから……)を救える少女を探していたドロッセルマイヤーが、ようやくクララを捜し当てたものの、神様にちゃんと「ほうれんそう」をしてなかったもんだから叱られちゃって、ちゃんとヤックルのそりで流れ星になるとこからやり直し、と、すごく雑にいうとそんな感じで。ヤックル、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! よかった(^▽^)。

 で、クララの方ですが、これもものすごく雑にいうと、戦争で亡くなった身近な人たちの人形を作って持ち寄って、その人たちの生まれ変わりを祈る会をやりましょう、という話で。清水版は元々、戦争中(第1次大戦?)に少ない物資を持ち寄ってクリスマスをやりましょう、という話なのでそれほどの飛躍は一見なくて、プロダクションノートを見ないとわかりづらいところ。お客さん達は手に手に棒のついた人形を持ってくるんだけど、そもそも遠目だと人形かどうかもわかりづらいし、振付として変わったのはそこくらい。「亡くなった人の人型としての人形」というのは、コッペリアで使われたモチーフですが、コッペリアもくるみも「人形の物語」なんだなあ、とあらためて思ったりして。

 広間の場面では、人形を持って踊るのと、巨大オルゴール(これは前のと同じ)の周囲に人形の棒を刺してみんなでお祈りする振りが入ったくらい。ドロッセルマイヤーの3体の人形が、ハレルキンやコロンビーヌではなく、クラウスだのブリギッテだのになって、これも亡くなった友達の人形だというのは子どもたちの演技でなんとなくわかる。振付も衣装も同じですけども。あっ、カピタン(通常の「ムーア人」)はドロッセルマイヤーとユニゾンなんだけど、それに途中からヨーゼフ人形(ハレルキン)が入って3人ユニゾンになってた! 

 いちばん大きな変更は、ドロッセルマイヤーとクララがくるみ割り人形を欲しいのあげるのというPDDで、邪魔をしようとするのがフランツではなくねずみ(2匹)になったところかと。フランツがオルゴールの魔法でビリビリするの、好きだったんだけどなあ。

 つづく。

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