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2013/03/09

シンコペ

 平日はとにかく力尽きておりましたっつーことで、せっかくおいでいただいてもたいしたものもありませんで……(←いいわけしてる)。

 で、ジルのシンコペですが、案の定、もうあまり覚えてない( ̄▽ ̄)。2日は2階下手バルコニーの最後列で、3日はちょい上手よりの前方で見ました。

 上からみると、ロスのかぶる電気スタンドの笠が光ってるのがよくわかんなかったんですね。3日はちょっとしたからあおる感じで見たので、中に蛍光灯が仕込んであるのが見えたんですが、2日は最初の暗転までアレが電気だって気づきませんでしたよ。

 ストーリーというか、シチュエーションについては、プログラムのポエムよりも、NBSの公式サイトの作品紹介の方がわかりやすかったりして(笑)。「シンコペ」といえば「シンコペーション」という強拍のずらしの方を思い出すけど、「心停止」っていう意味もあるのだな。
 そう思うと、アンサンブルの衣装がシースルーながらも医療関係者のような白衣なのも合点がいったりして。シャコンの衣装なんて、アメリカあたりの医療ドラマの看護師さんだもんね。……シースルーだけど。
 で、最初がなぜ「水滴の踊り」なのかなーというのも、そういう目でみれば、あれは点滴なんだなあ、と思ったりして。情報ってコワイ( ̄▽ ̄)。

 主役のアレナス=ルイーズが、ロスに車いすのように押されて乗ってくる椅子は、ラシルの仕掛け椅子みたいに後ろが裂けていて、おしりからずぶずぶと椅子の背側に抜けるようになっているんだけど、それをわざわざ見せるように振り付けられているのも面白い。背中から落っこっちゃって後ろの床に伸びてるのに、椅子だけそのまま押されて行っちゃったりね。そういうマヌケな面白さは上から見た方が笑えるし、おしりからずぶずぶ……っていう、まさにありがちな感覚は、前から見た方が共感できる。
 かごに入れられてくる鳥は、後ろの方の場面ではウェディングドレスのような衣装で再登場するけど、あれは「彼」の「彼女」なのかな。

 アンサンブルの中では、シャルキナ・シャコン・ヒメネスがいくつか重要な役割を踊るんだけど、シャコンとシャルキナがいいのはいうまでもないとして、ヒメネスがいい味だったなー。特別上手いっていうわけじゃないんだけど、もう「いい味」というか。和むんですよ、見てて。これは意外。こういうムードメイカーがひとりくらいいるといい感じだな。

 「終わり」の前に「ここで終わりだな」と思わせる場面が(故意にかどうかはわからないけど)2つかな、ありまして。ひとつはショパンの「レ・シル」でも使われてる曲で太田胃散じゃない方の。なんだったっけな。幕開けにちょっとだけ流れる曲で、倒れてるアレナス=ルイーズとそれを見るロスで始まる。だから、アレナス=ルイーズを抱く(だったかな)ロスにその曲がかぶって、ロスが自分の電気を消したときに、ああこれで終わりだな、と思ったらその先がまだ結構あったり。あともう一つなんだったか。マラソンのちょっと前のとこ。意表をついたともいえるけど、収まりが悪い、とも思うんだよな。そういうのなしに最後のマラソンなら、それはそれでいいんだけど。

 で、マラソンだ。白衣の男性たちとアレナス=ルイーズが横一列に並んでひたすら走る(実際は足踏み)。正面から見ると、アレナス=ルイーズのあまりの早さに、横の若者たちが「ぶいーーーん」「あれーーーっ!」って後方に飛ばされていくように見えるんだけど、上から見るとそういう面白さは見えづらかったな、と。

 2回、違う場所から見たら面白かったけど、3回は見なくていいな(笑)。アレナス=ルイーズもよかったけど、マルコ・メレンダで見ても面白そう。

 今回はモチーフのせいもあると思うけど、どこか「蛍光灯」っぽい作品だったな。ベジャールの明るさ(物理的な)は「陽光」でちょっと土くさいと思うんだけど、ジルはどこか蛍光灯の(LEDでもいいけど)白っぽい、あまり熱のない人工的な明かるさ(ルクス的な意味での)のような気もする。まあ、ジルの作品って、アリアとこれくらいしか見てないから、どうこういうのもアレな気がするんだけど。ジルが東バで「ギリシャ」をいじった時にも思ったし、ジル以降のBBLの踊りも、なんとなく蛍光灯の白さを思わせるような気がするんだよね。洗練された、とも言うだろうし、自分としては「漂白」というイメージ。

 とりあえず。

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