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2013/04/14

春祭のアポロ

 東京春祭のストラヴィンスキー・プロに行ってきたので簡単に。

 バランシンの「アポロ」はちゃんと見たことあったっけかなー、と記憶を探ってみると、だいぶ前にジュドで見たような記憶がうっすらあった。ペレンがテレプシコーラだったかな。クチュルクがボルドーに行ったばかりの頃。なんとなく、ゼレンスキーの印象があるのは、実際に見たんだったか、写真なんだったかの記憶も曖昧なような。

 バナの新作の「アポロ」は、室内楽アンサンブルがオケピではなくて、木材を使ったセットの、いわば屋上部分で演奏するスタイル。このセット自体はなかなかよかったんだけど、きょうび高所恐怖症では室内楽もままならんのだなー、と、ちょっとドキドキしましたよ(←高所恐怖症です)。あれ、やっぱり飛行機のドアんとこにつけるみたいな移動式階段かなにかで登るんだろうか。

 話は「アポロ」からは離れて、再審の評決を待つ冤罪の死刑囚と、その母・殺された女性・訪問者(弁護士というより「支援」っぽい)の三人の女性、というもの。こちらにシノプシス出てますね。

 まあこれはこれで面白くなくはないというか。母(男の拘留中に死んでいる)が、ちょっと古風な感のある黒のドレス(というか昔の普段着風の)、被害者が袖の長い白のワンピース、訪問者が黒のパンツスーツでわかりやすい。しかしバナは、手の出ない袖長が好きだな。

 踊りはそれぞれによかったです。スペイン国立のプリンシパルの秋山さん(訪問者)と、元スペイン国立のミレフ(死刑囚)の、水中のようなややスローモーなからみの連続が実にスムーズで、「当該と支援」の難しさみたいなものも垣間見えたりして。クロシェコワ(母)と橋本さん(被害者)の、白と黒のユニゾンも決まってたし。あとラストの、死刑台への道とも見えるようなミレフのセットとのからみ(?)もよかった。

 ただなんというか。死刑囚の見る幻影である二人と、生身の訪問者という対比はそれなりに出てるんだけど、衣装以外に「母」と「被害者」の役割の違いが今ひとつわからないんだよな。シノプシスによると、被害者と死刑囚は生前の面識はないみたいだし。
 コンセプトはあって、それに対する振付もあるんだけど、ある種「イメージ映像」的な感じで、振付で何かしらを語る、というところはあんましないんだよな。で、「イメージ映像」にするには、コンセプトが複雑なんじゃないか、と。まあ、「アントワネット」もそんな感じではあったので、そういう作風なんだよ、といわれれば「そっかー」なものではあるんだけど。

 当初の予定では、3人のミューズ+母で、ダンサーが一人減ったために母がミューズに入っちゃったわけだけど、そうすると「もう一人のミューズ」がどういう役回りになるはずだったのかがちょっくら気になったりするわな。

 アポロの音楽は久しぶりに聴いたけど、よかったー♪ 

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