« 八ヶ岳くらぶとか | トップページ | 楽日。 »

2013/08/31

68年の黒蜥蜴

 紅白以来の美輪サマブームがまだ続いているようで、アップリンクと写真美術館とでドキュメンタリー映画の上映が始まったんだけど、(こちら)、関連企画で日に1度だけ、写真美術館で1968年版の「黒蜥蜴」の上映をするというので行って参りましたよ! いやー、まさかこれを映画館で見られる日がくるとは……。監督は深作欣二、音楽が冨田勲だったよ(・_・)!

 三島の戯曲を映画用に手直ししたので、ちょっとずつ設定は変わってた。冒頭が黒蜥蜴の経営する秘密クラブ(←手塚治虫が当時よく書いてた「ゴーゴークラブ」っぽい)で、雨宮と黒蜥蜴がそこで出会うようになってたり、「エジプトの星」の受け渡し場所が港だったり。
 早苗がバタくさい(←死語)美人さんやなー、と思ったら松岡きっこだった(!)。11PMのイメージしかなかったよ。そんで雨宮が、雨宮にしては年行きすぎてないかなー、も少し若いイケメンはおらんのかなー、と思ったら川津祐介だったという(゚ー゚;)。西村晃がどこに出てたか今ひとつわからなかったんだけど、Wikipediaをみると「的場刑事」とあるので、中盤で手首切られて殺されちゃう人がそうだったんかなー(あれ、刑事だったのか……)。丹波哲郎も「特別出演」って書いてあったけど、結局どこにいたかわからんかったし。「黒木」ってどれだ……。結局、丸山明宏(当時)と三島由紀夫しかわからんかったよ。三島由紀夫が出た瞬間に「くすっ」となったのはぢぶんだけじゃなかったような( ̄▽ ̄)。

 肝心の映画そのものですが、なんかいろいろと懐かしい匂いのする映画でしたねー。その「秘密クラブ」もそうだし(いや、行ったことはないですよ)、タイトルや字幕の入り方とか、色彩とか、乗用車とか、新幹線とか(笑)。なんとなくこう、予算のふんだんにある初期の土曜ワイド劇場のような。というか、あれか、土曜ワイドといえば明智小五郎シリーズだから(年が知れる……)そう思うのかな。
 いやしかし、新幹線といえば、人一人入ったトランクを新幹線の座席の前のちっこいテーブルに置くのはいくらなんでも無理がありすぎないか。さらに「美しいものだけを集めた」という恐怖美術館に、三島の剥製というのは、もっと無理がありすぎないか(ほんとにやりたかったんだなー)。

 えーと。美輪サマが、明智役の木村功が気に入らなくて一時ボイコットした話を以前読んだんですが(←「近代能楽集」のプログラムの対談に出てた)、それはわかるなー、と(大汗)。なんといいますか、大学教授あたりの役柄が似合いそうなタイプで、山本学あたりとキャラがかぶりそうな感じの。その対談では「容姿容貌が明智でなかっただけで、あとはよかった」というフォローが入ってるんですが、いやー、容姿容貌がさあ。悪くはないんだけど、探偵的なある種のうさんくささとか、黒蜥蜴が一目見て「ぴぴっ」とくるような、そういう魅力がないんだよなあ……。ダンディさとか危険さとか。三島が天知茂推しだったというのはわかるな。インテリっぽいのでも田宮二郎とかね。伊吹吾郎とか(それは黄金仮面だ)。うーむ。

 美輪サマは、当時33歳くらいのはずですが、いかにも「マダム」。いやー、確かに美しいが、何となく今と印象が同じと思ったら、声がほとんど同じなんだな。あのちょっと不思議な低音。しゃべり方もあまり変わってない。長煙管が似合うなー。衣装は黒ドレスがいちばんかっちょよかったかな。

 というわけで、たいそう面白かったです(ほんとだよー)。始まる前に、ロビーに貼ってある記事の切り抜きを読んでいたら、今年の「音楽会」の第一部は、すべて反戦歌でまとめるという話だったので、帰ってから急遽チケットを取りました。今年は行かないつもりだったんだけどなー。「祖国と女達(従軍慰安婦の唄)」が生で聞ける(かも)なら行くわいな! といいつつ「白呪」は持ってるのにまだ聞いちょらん……。



|

« 八ヶ岳くらぶとか | トップページ | 楽日。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 八ヶ岳くらぶとか | トップページ | 楽日。 »