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2014/08/03

宇宙からのメッセージその2

 もうどんだけ経っちゃったんだよー、ということで、続きというか何というか。「宇宙からのメッセージ」です。タイトルで検索するとNDCで147がつきそうな(「心霊研究」ね)ものがボコボコヒットしてどうしたものかと思うんですが、まあそれはそれとして。ちなみに前回はこちら

 ビッグ・モロー、フィリップ・カズノフ、ペギー・リー・ブレナンというアメリカの(多分)俳優さんが出てますが、台詞は日本語吹き替えです。ビッグ・モローは若山弦蔵ですよ、ああた。耳からよだれが出るってもんじゃないですか( ̄▽ ̄)。まさか大画面で若山弦蔵が聴けるとは! ……まあ大画面でも関係ない気もしますが、やっぱ違うのよこれが。しかもナレーションは芥川隆行。……懐かしいよう。ナレーターといえば芥川隆行、って時代があったよねえ。

 フィリップ、ペギー、真田広之の三人組が若いノリというよりもアドレナリン出血大放出みたいな感じで、跳ね回ってたなあ。真田くんがまだ10代だよ(・_・)! ペギーの宇宙船(フィリップ、真田くんの戦闘機……じゃなくて単座式宇宙船とでもいえばいいのか?……が合体格納できるようになっているのが日本製っぽい)のコクピット内部がいかにもミレニアムファルコンではあるんだけど、ペギーが軽薄でカワイイわりにしっかり者、なので(少なくともキャリー・フィッシャーよりはカワイイよなあ)、ハン・ソロなしでルーク2名みたいな感じ。
 ……いやしかし、消火活動にいきなり家庭用消火器が出てきたときは( ̄▽ ̄;)。色塗り替えもせずというその潔さがたまらん。

 モチーフに八犬伝が含まれてるので、途中でカメササとヒキロク親子が出てきたりします。夫婦じゃなくて親子だけどな。そこはわかる人だけわかれよ、的な。

 しかし、悪役のガバナス皇帝成田三樹夫とその母天本英世は素晴らしいですよ。顔面銀塗りで甲冑・兜ですが、これはハンス千葉王子も同じ。なんとなく見覚えあるなー、海底三万マイルみたいだなー、と思ったら、どっちも石森章太郎(当時)だったけどな。
 いやもう、成田三樹夫の「愚かな」を大画面で聴けるだけで、もう耳からよだれですよ。ほんと、耳大変。はー、やっぱりいいなあ、ミッキー。ネットのどこかに「ヒロイン(志穂美悦子)が美人なのと、成田vs千葉のチャンバラだけは本家(SW)をしのいだ」とありましたが、「だけ」かどうかはともかく、最後の二人の一騎打ちはそりゃもう見応えたっぷり。西洋のチャンバラ(フェンシングでなく、アーサー王的な)って、どうしても重い剣を両手で持って振り回す式で、スターウォーズも最初の3作はライトセーバーで見せてる部分ありましたからねぃ。

 で、本当にこのチャンバラが 。・゚・(ノд`)・゚・。。いやもう目からよだれが……。あの甲冑にあの兜で銀塗りにしても、もう刀持った瞬間に柳生十兵衛と松平伊豆守かと(←敵対しないだろ、その二人は)。コスチュームプレイって時代劇なんだなあ……。チャンバラってこれだよ、こういうもんだよ! しかも成田三樹夫、大小二刀流だよ! 

 なおかつ悦ちゃんの美しさがだな……(ノ_-。)。いちばんきれいな頃だよなあ。本当に「美人アクション女優」でありましたよ……。誰が主役なのかよくわからない映画ではありますが、なんとなくフィリップ演ずるアロンっぽい雰囲気はありまして。そのアロンの恋するヒロイン、エメラリーダ悦ちゃん。

 ……そして最後の最後に千葉王子のエメラリーダへの一言で、一瞬のうちにヒロインも主役の座もさらわれてしまうのだったよ、哀れなフィリップ……( ̄▽ ̄)。対抗するには10年早かったねえ……。

 というわけで。血湧き肉躍るショスタコばりのメインテーマはじめ音楽も楽しい。エメラリーダのテーマ曲に乗せて宇宙帆船(ムサシじゃないよ)がゆく、それだけでひとつぶ涙がこぼれちゃうのよだってとしごろなんですもん、という大変楽しい映画でしたのよ。なんかいろいろ不当評価受けてるなー、と思うのはままあ思い入れにしても、夏休みに子ども連れで見に行くにはちょうどいい楽しさだと思うけどなー。フィルムの褪色はすすんでいたので、劇場で見られる機会に見ておきたい。

 で、肝心の「メッセージ」なんですけども。それは「助けてオビワン・ケノービ」とかそういうことではなく。

 ジルーシアの長老、エメラリーダのじいちゃんが、最後に成田三樹夫と対峙した時のあの言葉、だとぢぶんは思うんですな。東映チャンネルがアップしてた分を非公開にしてしまったんでもう確認はできないんですが。人の心だけは支配することはできない、自由なものであること。夢だけは誰にも奪えないこと。そうしてじっちゃんは、脱出した人々が種となって次の世代へつないでいくことを信じて、自らの星そのものを破壊する。
 若者よ、夢と冒険を。そしてロートル(←モローと千葉ちゃん)も夢と冒険(の手伝い)を( ̄▽ ̄)。

 なんかいい時代でしたなあ……(遠い目)。いや、そんなこと言ってちゃいけないんですけどね。

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