ジプシー・フラメンコ
伝説のフラメンコ・ダンサー、カルメン・アマジャの生誕100年を記念して、カルメンの姪の娘、カリメ・アマジャとその母メルセデス・アマジャ・ラ・ウィニー(カルメンの姪)のバルセロナでの舞台のリハーサルを中心としたドキュメンタリー。
……なんだけど、実はもう一人の主役は5歳のファニートくん。フラメンコの歌い手の甥っ子であるファニートは、フラメンコダンサーになりたくて仕方がない。映画は、カルメンの映画を食い入るように観るファニートから始まり、彼の日常とカリメたちのリハーサルとが重なり合いながら進んでいく。
いやもう本当に、このファニートくんがいいんですよ( ̄▽ ̄)。真剣な子どもにはかなわないなあ。冒頭の映画を観る場面もそうなんだけど、中程で歌い手である叔父さんが、タブラオに連れて行ってくれるんですね。バックステージで、打ち合わせやリハーサルをするダンサーの様子を見、最前列の真ん中で本番を観るときの彼のワクワク、ドキドキした顔がもう本当にね。ダンサーがいい踊りをすると、もう自分がやったみたいに嬉しそうな、誇らしそうな顔になる。初めて作ってもらったフラメンコ用の靴を履いて踊る時のいっぱしのダンサーっぷりとかね。彼はどんなダンサーになるのかなあ。
自分はフラメンコについては門外漢なんですが、カリメのステップは大迫力。ファニートがカルメンの映画を観ながら「マシンガンみたい」という場面がありますが、自分はなぜかリベット打ちを思い出してたという( ̄▽ ̄)。お母さんはいくつくらいなんだろう。やっぱりすごい体力いるよね、あれを踊るのは。
画面は、足元のアップとバストショットが多いので、もう少し全身映して欲しかったなーとい点でやや欲求不満は残るんだけど。
バンドとの合わせのシーンを含めて、フラメンコ音楽もたっぷり聴けます。フラメンコの歌はいいなあと改めて思いました。やっぱ迫力だわー。最初の方で、馬の蹄鉄を打っていた人の歌がすごいなあ、と。
何か特別事件があったりするような映画ではないので(舞台の本番の場面ももう少し欲しかった……)、フラメンコに興味がある人向けかも。自分は日曜の午後の回に行ったんだけど、ユーロスペースが満席でした。本当に満席( ̄▽ ̄)。職場の同僚でフラメンコをやってる人がいるんだけど、お教室関係でかなりチケットが回ったりしたのもあるみたいです。なので、ちょっと早めに行くとかした方がいいかも。ちなみにユーロスペースは整理番号順入場です。ロビーに衣装の展示もありました(←混んでたのでちゃんと見なかったけど)。
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