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2014/12/14

とりあえずばや 3

 いろいろ立て込んできてるので、とっとと行きたい所なんですが。

 婚約式の場の、ニキヤが登場してからのマーシャが可愛かった件については前に書いたのでおいておいて。しかし、ニキヤのまっすぐにこう、きりりと引き絞るように立つ例のポーズなんかは、さすがにザハロワのプロポーションのよさというか、造形が際立ちますねえ。

 ちょっと驚いたのは、ニキヤへの花かごを持ってきたのがアイヤではなくてマグダヴェーヤだったところ。前もそうだったのかは覚えてないんだけど、アイヤだったら、ラジャの指示で毒蛇を仕込んであるカゴをニキヤに渡す、というわかりやすい話なんだけども、マグダヴェーヤはソロルの側で、ニキヤを暗殺しようとは毛ほども思わないだろうし、しかも大僧正の部下的な……ええまあ、本来的にそういう位置づけかどうかはともかく、作劇的にはそうなってるわけで。アレですか、「マグダヴェーヤが持ってくるカゴならニキヤも疑うまい」てなパパの深慮遠謀の元に、何も知らないマグダヴェーヤがババつかまされた、みたいな演出なんですしょうか。

 ……まあ、マグダヴェーヤそのもの位置づけがすごくわかりづらいんですけどね。そこはもう、帝政時代のロシア人がイメージだけで描いたインドなんで。いや、プティパはフランス人ですけど。ボリショイのキャスト表だと「托鉢僧」なんでさらにわかりにくくなっているというか。「托鉢僧」っていう役名で、あの原始人みたいな格好の人をイメージする日本在住者って、そんなにいないと思うんですよねえ。ほかのカンパニーだと「苦行僧」ってなってるんで、まだしもだとは思うんですが。魏志倭人伝に出てくる「風呂に入らず着替えもしない」呪術師的な人をイメージすれば近いような気も。舞台だけ観てると、ソロル付きの奴隷兼大僧正の部下ってなんだそれ、っていう。
 ええと、ダンサー自体はすごくよかったんですよ、どの場面でも。それとは別の話で。

 そんなマグダヴェーヤでありますが、3幕始めはかいがいしくソロルの世話を焼きまして。ここで苦行僧の群舞が入るんですが(マールイだとマグダヴェーヤが蛇遣いをやってソロルを慰めるところ)、前回見たときにここの場面がすごく気に入っていて、楽しみにしてたんですよ。あの音楽もマカロワ版だとなくなっちゃうし。
 ……なんだけど。なんかだいぶ印象が違いましたです……orz。前は両手に持ってたキャンドルもあんなに電球っぽくなかった気がするし、フォーメーションも違ったような気がする……(今回は円形が多かったけど、3列スクエアだったようなうっすらとした記憶が)。「おお壮観! さすがボリショイ!」と思った記憶だけがふわふわと漂ってどこかにいってしまったような……。

 そして影の場になるわけですが、ここはひたすら幻想的。自分はわりとこういう場面でもドラマティックな方が好きだったりしますが、まあそこは好みの範疇で。ラントラートフの印象が薄いのは、衣装が白でなんとなく周囲に溶け込んでるせいかな……。
 影から現実への転換をよく覚えてないんですよ。影の場の最後にソロルが踊りつつ倒れ込んだので、「アルブレヒトかよ!」と思ったわけですが。その後は現実への転換はなかったのかな……。で、最後、岩の上にニキヤが現れ、ソロルはニキヤを崇めつつ、ばったりと……って、やっぱりそりゃアルブレヒトだよ( ̄▽ ̄)。墓にスライディングするタイプの。なんといいますか、ソロルへの救いのなさといいますか、許されなさと、ニキヤの崇高さ、という意味では、ザハロワにふさわしい幕切れであったとも思います。

 うんまあ、ソロルってのも難しい役だよね……。

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