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2015/05/10

松山眠り 1

 つことで、まずは4日の本公演から。いつも通り、プログラムの方にはルネッサンスだの失われた文明だの二つの文明の融合だの、えらいこっちゃなことが書いてありますが、それはそれとして。

 ベースはヌレエフ版なので、流れ自体は「古典の枠」からははみ出してないかと思います。下手奥の上から中央に向かってカーブを描いた大きな下り階段があって、二幕を除いては「王宮の中」になります。プロローグに出てくる妖精達に名前はなく、キャスト表には「第●ヴァリエーション」とあって、2ヴァリだけが女性二人によるユニゾンで、リラのヴァリは「第6ヴァリ」の妖精がお踊って、計七人。振付は概ねスタンダードですが、腕の使い方などで、結構違った印象で見えたりします。

 しかしですね、この七人の入場が、妖精に一人ずつ騎士がついて(騎士が肩リフトして入場)、さらにおつきの妖精が三人ずつつく、という大所帯。7ヴァリだけはおつきなしの騎士二人だったかな(←なので普通にリラの精だと思ったら違ったという)。井上の「眠り」は、おつきの妖精はシンプルなドレスで、プレゼントを持ってくるだけで踊らなかったのですが、ここの妖精は三人ともチュチュで、最初の曲ではこの妖精と、騎士と、おつきの妖精が全部でぐるぐる踊るという、ちょっとしたスペクタクルというかカオスというか、大騒ぎでありました。

 王様は連日鄭さんでトランプ仕様。王妃は吉田昭子さん。……いくら「年を取ってからの子」といっても、さすがに大胡先生つうわけにはいかんのだな。カタラビュット(「カンタルビュット侯爵」なのだ)は連日大場さん。大場さんは中堅〜若手のうちだと思うけど、松山らしく、なかなかの演技達者で感心することしきりでありましたよ。そんで乳母が二人に増量だ! 

 この日のカラボスは小野踊子さん。衣装は赤と黒のドレスですが、むしろ赤のイメージ。いやもう眼を200%くらい見開いての大熱演でした(イメージ的には「犬神家」の草笛光子的な)。カラボスが出てきたのにおつきの騎士が一人もいなくなって、肝心な時に役立たずだなー、と思ってあとでキャスト表を見たら、全員がカラボスの手下(「悪霊鬼」ね)に成り下がっておりました( ̄▽ ̄)。そのほかに女子扮する「悪霊鬼」もいて、こちらも大所帯。

 カラボスが出てくる前に、カタラビュットにメニュー……じゃなくて招待客リストを袖から持ってくる「貴婦人」がいて、多分、その前の場面でもいちばん下手の前でいろいろ仕切っていたような気がするんですが、「カタラビュット夫人」とかいう裏設定があるのかな? ちなみにカタラビュットのカツラむしりは、てっぺんのところをちょっとむしった後に、いきなり全体をがばっといって丸剥けにしておりました(逆に痛そうではないかも)。特筆すべきなのは二人の乳母で、二人がかりでベビーベッドにかぶさらんばかりに姫を守ろうとするけなげさにちょっと打たれたりしましたですよ。

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