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2016/05/22

佐多バレエシンデレラ2

 時間経っちゃったけど、さくっと行きます。

 2幕はセオリー通りに宮廷の場面から。ポアントをはいた若い生徒さんたちと、ポアント組とバレエシューズ組が混在した(衣装は同じ)大人生徒さんたちの踊り。シンデレラであれ、眠りであれ、くるみであれ、白鳥の3幕であれ、とにかく「舞踏会」(くるみは個人宅のパーティ)の場面というのは、「バレエシューズの大人生徒」のために必要なパートなんだな……(しみじみ)。「話がわかりやすい」以上に、演目選定の要というか……(逆に均一な能力が求められる「ジゼル」2幕はやりづらいよね……)。

 「王子の友人」や典礼官的な人物はいなくて、道化(荒井成也さん)が場の仕切り。随所で大技を炸裂させて場内を沸かせてました。メインキャスト(主に義姉妹)とのからみ芝居もよかったなあ。王子の三木さんは久しぶりに観たけど、ちょっと貫禄よくなりましたかね? 難しいリフトも万全のサポートで主役の生徒さんをフォロー。ある意味でゲスト慣れした手際の良さも感じたりして。

 そしてシンデレラの登場! すばらしかったです。ジュニアの生徒さんとは思えない、堂々としたプリマっぷり。衣装だけでなく、人目を引く「何か」がある人なんだなあ。しかもそれをこういう場で打ち出せるというのはすばらしいことですよ。「ガラスの靴」は、ポアントにたくさんスパンコールを貼ってキラキラするようにしてあるの。これはこれでいいな〜。

 1幕から引き続き、義姉妹と義母のトリオも完璧( ̄▽ ̄)。三人ともいやらしすぎず、不快にさせるようなあざとさがないところがいいんですよ。「場違い」感はあるんだけど、それは「卑しい」からじゃなくて、むしろ「奔放」だから、という感じ。「欲しい物は欲しい」「見たいものは見たい」「踊りたい人とは踊りたい」「気に入らないものは気に入らない」がストレートなんだな。だから「お行儀」は悪いけど、いやな感じがしない。特に義姉妹と道化のからみは、どの場面でも三人の息がぴったり。オレンジの場面の最後では、それまで上品なマダムだった義母の穴吹さんが、ドレスの裾をたくし上げて義姉妹を追いかけていって、場内爆笑( ̄▽ ̄)。

 演出的には、舞踏会の場面はオレンジのくだりも含めて割とオーソドックスだったような(多分、群舞が少し縮小。王子の友人の踊りとかのあたり)。幕前芝居で、王子と道化がシンデレラを探す旅に出る場面があり、各国を回る部分はカット。仙女と出会って啓示を受けるような、ちょっと眠りのパノラマぽい場面があって、そのままシンデレラの家に突入です。
 ……つか、衣装の具合もあると思うけど、「仙女」っつよりもリラの精みたいだな……(←途中から混同してた)。

 シンデレラの家。ここでもトリオのコントが映えますが、義妹だったかな、の方が靴を履こうとしたときの王子のおろおろっぷりと、履けなかったときの「ふうううう、よかった……」がなんかすごいツボった( ̄▽ ̄)。最後のPDDは、仙女をはじめ四季の精2組、1幕の最後に出てきた「星の精」や子ネズミさんたちも出てきての総踊りに近いフィナーレに。

 元々の3幕物を2幕に縮めてありましたが、物語的にも踊りの見せ場的にも過不足なく、楽しいプロダクションでした。

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2016/05/15

MRI撮りまして。

 どうもです。そんなわけで最近は、結構長い時間を使って子宮筋腫の経験談を読んでいます。たくさんの人がブログに記録として残してくれていて助かります。費用、術式、術式による社会復帰の具合、入院に便利だった物から手術の判断の理由、具体的な検査のやり方まで、あらかじめ知っていれば安心できますし、医師が何を言っているか、何を質問すればいいかもずっとわかるようになるし。

 というわけで、こちらでもぼちぼちに記録を残しておこうと思います。というのも、それだけいろいろなブログがあっても、年齢・家族構成・筋腫の大きさや術式など、ぴったりくるっていうわけにはいかないからね。その意味ではいくつあってもいいかもしれない、というわけで、カテゴリに「子宮筋腫」を作りました。

 ええと。エコーの時に同時にやったがん検査の結果は異常なし。6日にMRIを撮りました。CTの経験はあるけど、MRIは初めて。MRI室の手前にある準備室みたいなところの角が2箇所、アコーディオンカーテンで仕切ってあって、その中で術衣(ビジネスホテルのパジャマみたいな、紐で縛るセパレートタイプ)に着替え、荷物と眼鏡などはすべて仕切ってある中のロッカーへ。ロッカーの鍵はMRI室には持って入れないので、看護師さんに預けます。金属類は体内含めて一切不可。あとヒートテック類が不可なのが忘れやすい。ユニクロ製品はともかく、サミット辺りで買ったパンツとかだと、そういう加工がしてあるのかないのか、覚えちゃいないっすよ( ̄▽ ̄)。
 着替えたら問診票にいろいろチェック。以前手術で体内になにか埋めてないかとか。記入が終わったら看護師さんといっしょに問診票を見ながら、「ヘアピンよーし、下着よーし、ポケット内よーし」みたいな感じで金属チェックをして、いよいよMRIへ。

 今回は骨盤なので、仰向けに寝たら骨盤辺りを固定されます。あまりぎゅうぎゅうではなく、骨盤ベルトに比べると緩い感じ。入ったら動かずにじっとしているように(動くと画像がブレるので)、特に腹部の撮影なので深呼吸とかしないように注意を受け、何かあったら押してくださいという、ボタンというよりも「スコスコ」って握るヤツみたいな(わかりづらいなー。昔縁日で売ってた、カエルが跳ねるおもちゃのにぎりみたいなの)を持たされ、「音がうるさいですから」とヘッドホンをかぶせられて、いよいよMRIの中に入れられます。

 閉所恐怖症の人は受けられないといいますが、確かにこれはそうかもなあ。中は白いから、そんなに切迫した感じではなくて、自分は寝台車の3段ベッドの上段の感じに近いと思いました。あそこは一応寝返りが打てるけど、MRIは横向きに寝ると肩がつっかえそうなくらい。で、聞いていた通りにうるさい( ̄▽ ̄)。しかも途中で音がいろいろに切り替わるので、そのたびに、自分が何かやらかしたためにアラートが鳴ったんじゃないかと思ってビビる。ロッカーのところに「希望者には耳栓を貸し出します」とあったので、次回撮る時には(多分手術前にもう一度撮るんじゃないかな)、耳栓を借りた方がいいかもしれない。

 で、さすがに寝はしなかったけど、二度ほど盛大にジャーキング(寝堕ちするときの「びくーん!」ってヤツ)をやりました( ̄▽ ̄)。

 終了して起き上がったときはちょっとしたたちくらみかと思ったんだけど、寝ていた台から降りるとき(3段か4段の階段がついている)に、ふらふらして、「降りるときに支えますよ−」な体制で構えていた看護師さんに少し支えてもらいました。頭が軽いのに上に持ち上がらないような感じで、貧血かな? と思ったんだけど、あとでいろいろ見てみたら「磁場酔い」だったみたいです。終わって外来の病棟に帰る道でもまだちょっとふらふらしてました。

 終わったら看護師さんにロッカーの鍵をもらって、着替えて、婦人科外来の窓口へ申告して、エントランスの自動精算機で会計して終了。MRI室に入ってから会計の終了までで、45分くらいだったと思います。いつMRI室を出たかは見てなかったんだよな……。今行っている病院は大きいので、各科の外来窓口で精算手続きをすると、エントランスの自動精算機で会計ができるんですね(人のいる会計窓口もあることはある)。全部の科を会計窓口一本でやると時間かかるだろうし、呼ばれるまでイライラしそうな気がする。診察や検査も予約してあれば、自動受付機でチェックインすると、各科の外来窓口へ「誰々さん来ました」情報が届くという。一昨年、捻挫で通った近所の総合病院とはえらい違いだな(規模も全然違うけど)。

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2016/05/07

思い出めいたもの

 ちょっとだけ、佐々木さんの思い出めいたものを残しておきたいと思います。

 10年ほど前に一度だけ、そこそこ公式な場所で佐々木さんとご一緒したことがあります。といっても、なにか親しく話したとかそういうことではなくて、近くのテーブルで周囲の人と歓談しつつ、耳の半分で漏れ聞こえてくる佐々木さんの(そこのテーブルにいる人との)会話を「あれが有名なササチューいう人か……」と聞いていた、くらいのことなのですが。その頃まだ自分はバレエを見始めて5年くらい……といっても、今のように月に何本も見るような観客ではなくて、年間通して3,4本というところから、ようやく(?)年10本に行きつつあるような、そういう観客でした。しかもその頃見ていたホームカンパニーはマールイでしたから、佐々木さんがどういう人なのかを知っているわけでもなく、ネットでのあけすけな(というよりもむしろ、な)評判しか知らなかったので、ちょっとビビりながらでもありました。

 まあ自分は末席で出されたモノを食ってた、という以上のものじゃなかったんですが、ホスト側であった佐々木さんは、何十人かいた出席者のあらゆる人に気を配り、声を掛けて回り、会場係の人にあれこれと指示をとばしていて、えらいせわしない人だなーと思うと同時に、これは業務というよりも根がこういう人なんだろうなー、とも思いました。気が回っちゃうんですよね。「気を回す」んでも「気が回る」んでもなくて、「回っちゃう」んですよ。習い性となっちゃってるというか。自分の師匠がそういう人で、この人は自分の結婚式(会費制)でひな壇の上から「あそこをこう詰めればもう一つ椅子がこのようにこう」って気になっていらついてたって人ですが、同じタイプの人なんだなーと(←自分もレベルは低いながらも受け継いじゃってだなこれをw)。

 もうひとつ、前述の話よりは数年後ですが、まだ新風舎があったころだと思うので、やはり何年も前のことです。仕事で見ていた本で、多分日本人の男性オペラ歌手(バリトンかバス)の回顧録といいますか、自分史というよりも、経験をエッセイ風に書いた感じの本ですね。タイトルも著者もメモっておかなかったので、いろんなことが不確定なのですが。
 その中で、あるオペラ(これもタイトルを覚えてない)で自分が歌って一度袖に捌け、ほとんど間をおかずにまた出て行って歌わねばならない、非常にキツイ役、というのがあって。ある時、その場面で袖に入ったら、すっとぬるい白湯が差し出されて、それをくっと飲んでまた舞台に戻ったのだけど、いままでどの劇場でもそんなことはなかったので聞いてみたら、それが佐々木忠次という若い舞台監督だった、というエピソードがありました。

 これを読んだ時はまだ佐々木さんがお元気で、劇場のいつもの席に座ってらした頃だったので、オチ(じゃないって)で佐々木さんの名前が出たところでのけぞったりしたんですが、同時にこういう人はたいへんだろうなーとも思いまして。同時に思ってばっかりだけど。こういうことがすっとできる人って、大概は特に気を回さなくてもすっとできてしまうので、逆に「できない」ことがわからなかったりするんですよね。例えば、書類を渡すときに「とんとん」ってして揃えて渡すとか、相手にハサミの持ち手の方を向けて差し出すとか、アイスを買って帰ったら冷凍庫に入れるとか、そういうレベルでできちゃうんですよ。でも普通の人にとって「ぬるい白湯」と「アイス」は同レベルではないので言われないとできないんですが、なんで「言われないとできないんだ」って思っちゃう。それは、部下の方もたいへんなんですが、言ってる上司の方も相当ストレスだって、まあ自分が今「なんでコイツ毎回書類も揃えられないんだ」って状態なんでそう思うんですけど( ̄▽ ̄)、多分、そういうところでそれなりに軋轢も誤解もあった人なんじゃないか、って、その本と、「あけすけな評判」の間で思ったもんです。自分は前述のとき以外には佐々木さんと何か接触があったわけではないので印象の話でしかありませんが。

 83歳といえば、自分の祖母が30年前にやはり83で亡くなりまして、その頃は「そんだけ生きれば充分だよねえ、大往生だよねえ」と言ったり言われたりしたものですが、今の「83」というのはまだまだ、という気もします父なんかも87でピンピンしてますし。

 追悼というほどのものでもなく、どこかで書こうかなと思いながら今までうっちゃってあったことを振り返ってみました。亡くなった4月30日は「ラシル」の2日め。真っ赤な「SASAKI」リボンの花束を劇場で目にすることはもうないのですが、佐々木さんの「カテコ」にはあの真っ赤なリボンがあったらいいな、と、そんな気もしています。
 

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2016/05/04

シルフィード! 1

 さていろいろいろいろいろいろいろいろ……となってますが、東バのラシル。4月半ば過ぎても残業、GW過ぎても残業ぽいですよなんなの……(←業量が増えてるんじゃなくて人が減ってる)。

 初日は渡辺+宮川+吉川。渡辺さんは2度目のシルフですが、もう本当に美しい。例の「シルフィード結い」ですか、クラシカルな細かい編み込みをアップにしたような髪型もすごく似合ってるし、なによりも表情がすごく豊かになりました。ジェームズを翻弄するのも黒鳥やったのはすごくプラスだったな! という感じに。やっぱり経験って大事だね……。

 渡辺さんもピュアだけど、吉川さんのエフィもピュア。吉川さんのシルフも見たいな〜。渡辺さんよりも一回り小柄だから、よりいじらしくみえるかも。オンブルはピュアな2人の不安と悲しみが前面に出て、ここはこんなに悲しかったのか〜とあらためて。エフィのヴァリ、渡辺さんの腕の伸びやかさに比べるともう少し伸びが……と思わなくもないけど、それがまた「現世の少女」っぽくて、顔で笑って心で泣いてという健気さが切ない……。シルフのヴァリは照明が落ちてスポットになるけど、下手のところでシルフに向かおうとするジェームズの手をエフィが「だめー!」って引っ張って袖に捌ける、という芝居があるのね(これは両日)。

 宮川さんのジェームズは、さすがの足捌きとさすがの体力! 若いなあ……。技の正確さは群を抜いていたのでは。ただ、割と表情の伝わりにくいタイプなのかな。まだ24だから、そういう辺りはまだまだこれからなんだとも思うけど。若者というか、ジェームズの傲慢さは出ていて、それが最後につながっていく感じはあった。

 対をなす杉山くんのガーンは予想以上のはまりっぷりだったよヽ(´▽`)/! 踊る場面がないのは残念だけど、いろんな意味で一皮剥けた感が。どっちかというと芝居が課題みたいな時期もあったから、やっぱベンボーリオの抜擢は大きかったんだろうなあ。最初の「なんか飛んでた」っていうジェームズを馬鹿にするときの「ぴらぴら飛び」で大笑いだったんだけど、「エフィはジェームズと結婚するのよ」って言われたときの「Σ( ̄ロ ̄lll)!!!!」(←まさしく「ガーン!」)がですね、もう「この世の終わり」っていう。ここまでショックを受けたガーンは初めてというか、あんた聞かされてなかったんかいっヾ(_ _*)。後から後から友達がお祝いにくるのに、あんただけ教えてもらってなかったんかい……(しくしく)。ジェームズんちに泊まってたのは、ただ酔っ払って転がされてたんかい……。
 ううむ、切ない。
 しかしここから始まるガーンのダークオーラは1幕の間中まき散らされて、誰も相手にしてくれないしかまってくれる人には八つ当たりしちゃうしで、どんどん孤立していっちゃって、ここまで「絶望」しちゃったガーンも初めて見ましたよ……。そしてそんなガーンも気に掛けてくれる坂井お母さんはやさしいなあ( ̄▽ ̄)ほっこり。
 ……っていうか、むしろガーンの方が「農家のあととりなんかじゃなくて詩人になりたかった」ぽい気がしたりして( ̄▽ ̄)。

 木村さんのマッジは「大吟醸」。いろいろそぎ落とす段階に入ってきたのかなあ、と思いました。踊るのは2幕の冒頭ちょっとだけだけど、相変わらず美しい脚と脚捌きは何度見てもええわああああああ。はああああああ。どんどん貴重になっていくので、もう拝むしかない(*_ _)人。まだ見せてーー。
 

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