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2018/06/28

ブルメイステル版白鳥1幕

 だらだらしてる間にブルメイステル版の東京公演が迫ってきたので、鎌倉で見たのを元におさらいなど。

 ブルメイステル版白鳥といえばまあ3幕なんですが、1幕も結構特徴的であると思うんですね。53年初演のソ連体制下の演出だなあ、ちうのが1幕で。マールイのボヤルチコフ復元版の1幕でも農民と貴族は区別して描かれてますが(というかゴルスキーが大雑把なのか)、「貴族のお戯れ」感(とそれに伴う王子のうんざり感と甘ちゃんぶり)があるのがブルメイステル。4幕の「許されると思ったら大間違い〜」っていうのも、慣れると癖になったりするんだけど( ̄▽ ̄)。

 1幕は王子一行のピクニック。幕開けは野郎ばっかりなのでちょっと淋しい感じですが、通りかかった村娘一行(何かの収穫の帰り)を囲い込んでナンパしちゃうのが最初のワルツですね。一度は「お許しを〜」っていう具合に逃げていった娘たちを道化を先頭に結構強引にピクニックに参加させるんですが、まあそこは若い娘さんたちで、踊っているうちにノってくるというか。なんとなく打ち解けた風になってきたところで王妃ご一行がいらっさるわけですよ。「先生キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」っていうお小姓さんたち(海田くんと誰だったかな……)が可愛いのよこれがまた( ̄▽ ̄)。それで貴族野郎たちが一列になって、後ろに娘さん方を隠すんだけど、まあ、ばれちゃいますよねそりゃ。王妃さまは露骨にイヤな顔をしてぷんぷんだし(矢島さんサイコー!)、ご一行のご婦人方もみんな不機嫌で、「何この卑しい女達と戯れてるの、ばかにしてるの? あんたたちばかなの死ぬの?」って勢いですよ。で、こそこそと娘さんたちを逃がして「いやいやそんなの本気なわけないじゃーん、ちょっと遊んでただけじゃーん」ってご婦人方とは仲直りするんですけどね。
 ちなみに途中で、道化が娘さんたちの収穫物をつまみ食いしようとして王子にたしなめられるという小芝居が入ってたりしましてね。井福くんの道化もキレキレでチャーミングでしたし、トロワの男性(王子の側近的な)の樋口くんと鳥海くんも若者らしい軽率な感じがたいへんよろしかったです。弾くんもおっとりさんの育ちの良い王子様で、最近、エージェントの関係であちこちのパーティなどに出席してるのが役に立ってるのかなーと思いました。侍従長の杉山くんが黒ヒゲで無駄にイケメンな感じでしたが、王妃についてきてついて帰るので、あまり出番がないw。

 ま、仲直りした貴族連中ですが、ここで通常のトロワがカトルに。吉川さんが1ヴァリ、金子さんが2ヴァリ。これは恋人2組の設定なんでしょうな。2人ともよかったですけど、吉川さんがもう本当に素晴らしい。3幕の悪のチャルダッシュとの踊り分けも素晴らしかったですよ。本当によかったなあ。
 このカトルの途中に王子のソロが入ります。道化からマンドリン的な(リュート?)楽器を受け取って弾きながら踊るんですが、もう全然気乗りしないで、途中で楽器返却しちゃう。さっき叱られたからっていうわけでもないんでしょうが、まあマリッジブルーというか、人生不可解なりというか。そこで、道化が「これならどうだ!」とばかりに出すのが謎のアダージョ姫( ̄▽ ̄)。ここで通常のブラックスワンのアダージョの曲が使われますが、本来的には1幕にある音楽らしいので、それはそれで。柿崎さんもよかったですよ〜。背の高い人だけどリフトされるのが上手い。ちょっとハツラツ感のある、結構好きなタイプです。
 しかしそれでも世をはかなんだ王子には、中空を飛ぶミルタが見えて(白鳥だって)、はしって湖に行ってしまうのですな。王子に去られてやさぐれる道化も可愛い♪

 主役がいなくなっちゃって、なんかもうぐだぐだというか、わりとどうでもいい気分になってきた貴族のみなさんが、酔っ払って寝ちゃった道化で遊び(ある意味では正しい道化の役割なのか)、カトルの女性vsアダージョ姫のビミョーな火花バチバチがあったり、でも最後はみんなやけくそで酒飲んで踊って帰るという、これだから貴族階級ってヤツはヨー、みたいな幕が閉まって、ああソ連だなあ、と思ったりもするので有りました。

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