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2018/08/17

Sasaki GALA とりあえず1部

 つうことで、久方ぶりにバレエフェスのガラに行きました。多分、9年ぶり2回目w。若い頃(当社比)は、ガラにしろABプロにしろ「長いなー、疲れたなー」みたいに思ったものですが、年を取ったら両日ともなんとなくつるつると終わってしまって、「あれもう半分?」なんて思いながら観てました。プログラムの組み方もあるかもしれませんが、もしかしてこれは「年を取ったら1年があっという間」の短いバージョンなのでわ……(´・ω・`)。……ま、実際は、転職して勤務時間やらなんやらが変わったために、Aプロは半休を取って、会社近くの銭湯で一風呂浴びてゴロゴロダラダラしてからだったし、ガラは夏休み(職業訓練中を除けば四半世紀ぶり!)の終わりの方で、体力的にラクだったのかもしれません。
 そんなわけで、今日も今日とて4階センターでございますよ。センターだと格段に身体がラクだというのもあるなあ。

【第15回 世界バレエフェスティバル】ガラ - Sasaki GALA - 8/15(水)


「ドリーブ組曲」
振付:ジョゼ・マルティネス 音楽:レオ・ドリーブ
レオノール・ボラック ジェルマン・ルーヴェ

 ボラックもルーヴェもAプロよりずっとよいなあ。ルーヴェはジュテというより、両脚を開いて跳ね上がるようなジャンプがすごく気持ちよいな。アラベスクなんかでも、脚の出し方が気持ちよいような気がする。前にジョゼが着ていた衣装と違ったけれど、今回の方が「バレエらしい」感じではある(その分、前の方が洒落てたような気はする)。よい幕開け。

「ライムライト」
振付:カタジェナ・コジルスカ 音楽:ニュー・タンゴ・オルケスタ
エリサ・バデネス

 「ライムライト」といえばチャップリンのアレを思い出してしまうけど、これは舞台照明の意味でいいのかな。そう思うと「ああなるほど」という感じの、丸いスポットの組み合わせというシンプルな照明ながら、そこをバデネスが踊っていくことによって互いにエッジが効いてくるような作品。こういうのは嫌いじゃないな〜。


「白鳥の湖」より グラン・アダージオ
振付:レフ・イワーノフ 音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
オレシア・ノヴィコワ デヴィッド・ホールバーグ

 久しぶりにマリインカの白鳥を見た! の感。ちょっと音楽が遅めだったのかな。ノヴィコワの白鳥は水の中をたゆたっているような。そしてホールバーグは空気のような。いやいや、空気のようにサポートが出来るってのは、そりゃやっぱりたいしたもんですよ。背景幕は新調した方じゃないんだなー(そこはどっちでもいい)。

「アリシアのために―アリシア・アロンソに捧ぐ」
振付:タニア・ヴェルガラ 音楽:フランク・フェルナンデス
ヴィエングセイ・ヴァルデス

 手前に置かれた椅子がアロンソ。時折アロンソの映像が重なり(4階からだと上の方がカットされちゃうんだけどさー)、何気にえらいテクニックの振りが挟み込まれたりしながら師のために踊る……ああ、キューバは本当に偉大な人を亡くしたんだなあ……、とほろっと涙を流したりしながら観ておりまして、家に帰ってから「まだ死んでねぇよ!」と思い出しましたとさ……orz。だって捧げてるし!
 それはそれとして、舞台映像としては主にアロンソのジゼルが取り上げられておりましたが、キューババレエのジゼルとか呼んでもらえませんかのう……。ダンサー個人ではなくカンパニーを観る機会ってないからねえ。

「タイス (マ・パヴロワより)」
振付:ローラン・プティ 音楽:ジュール・マスネ
マリア・アイシュヴァルト ロベルト・ボッレ

 タイスの瞑想曲はひところシェスタコワがよく夏のガラで踊っていて(相手はシャドルーヒンだったかな)、それによると確か「娼婦の回心」的な物語だったと思う。今回は「マ・パヴロワ」からだし、もちろん振付家も違うのだから違う話なのかもしれないけど、アイシュヴァルトにはその物語を彷彿とさせるような聖性が感じられたな−。アイシュヴァルトはアブストラクトでも物語性をもって踊れるんじゃないだろうか。
 そしてボッレはまあ一流の「ロールスロイス」だな! 出すぎることのないなめらかな(完璧な)サポート。これはこれでやっぱり一流だねえ。


「グラン・パ・クラシック」
振付:ヴィクトル・グゾフスキー 音楽:フランソワ・オーベール
ドロテ・ジルベール マチアス・エイマン

 スーシャものが2本続いてしまった( ̄▽ ̄)。ドロテの踊り癖というよりも、ロシアとフランスとの違いかなー、と思う箇所もいくつか。振りではなくてアクセントの付け方、特に手の動かし方かな。それにしても脚が強くないと踊れない演目とはいえ、脚が強いねえ。やっぱりガラにはこういう演目が1本ないと。

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2018/08/15

バレエフェスAプロ後半

「カルメン」
タマラ・ロホ イサック・エルナンデス

 実は今日いちばんの「がっかり」がこれ。ロホのカルメンなんていいに決まってるし、実際よかったし、エルナンデスも良いダンサーなんだけど、ホセのソロの振りが自分の中の「アロンソ版カルメン」と全然違っていて、自分の好きな振りが全然なかったヽ(`Д´)ノウワァァァン! 全体主義の歯車だったホセが内側からの衝動で破滅していく前哨戦がまるでなくって、ただの恋するにーちゃんだったよ! いや、それならそれでエルナンデスにもあってるし、踊りもよかったんだけど、心構えがなかったから、見てる間中「ちがーう!」だったよぅ……orz。そいえば、スペイン人の踊るカルメンは初めてかもなあ(フラメンコ混ざりのを別にすれば)。フランス人原作でフランス人が作曲してソ連のダンサーの委嘱と編曲でキューバ人が振り付けてるからなあ。

「ルナ」 モーリス・ベジャール/ヨハン・セバスチャン・バッハ
エリザベット・ロス

 「非古典バレエ」についてはいろんな言い方があると思うけど、ベジャールは「古典」を基礎にしているとはいえ「古典」ではなく、さりとて「コンテンポラリー」でもなくて、やはり「モダン」なんだな、となんだか当たり前なことをしみじみと思ったり。前に十市さんが、「ベジャールの1番、ベジャールの2番」(クラシックのポジションに対応するものとして)という提起をしていたけども、そういう「ベジャールのポジション」にすっすっと身体が無理なく入っていくのがやはりロスの美しさ。ストーリーでなく、踊りだけでちょっと涙ぐんでしまったりして。ロスの踊りはどこか母性を感じさせるところがあるせいか、ちょっと「海上の月」的なものを感じたりも。まあ衣装も白タイツだしな……。背中の開きが月っぽい感じもなくはないけど、フィギュアスケートの衣装もよくあんな感じに開いてるから、あれはやっぱり動きやすさのためなんだろうか。

「アンナ・カレーニナ」
アンナ・ラウデール エドウィン・レヴァツォフ

 長いテーブルを使った、大人の男女のちょっと洒落た恋の場面。って何の演目だったかな、……ああ、蒸気機関車のおもちゃだそういえば演目表にアンナカレ…………ゆううごおおおおお(ノ゚ο゚)ノミ(ノ _ _)ノ !! ……っというわけで、その後は山下くんしか覚えておりません( ̄▽ ̄)。ちょっと大きい子役さんだったけど、いつも通りよく動いてました。そういえばハンブルグ出身のブラウもおるやん、って思ったけどそりゃ巨大な子役さんだわっていうか不倫相手が2人だろそれじゃw。まあでもノイマイヤーのは大概、全幕で見たいですよね。

「タランテラ」
アシュレイ・ボーダー レオニード・サラファーノフ

 本家のボーダーと、正しいんだか正しくないんだかよくわからないサラファーノフが妙にマッチして楽しい楽しい。サラファーノフは基本優等生イメージなんだけど、時々よくわからないはっちゃけ方をすることがあって、今回は「楽しく盛り上げてやるぜ〜、細けえことはいいんだよ!」な、でこっぱちっぷりっが頼れるアニキっぽくて自分的にたいへん盛り上がりました( ̄▽ ̄)。楽しかった〜。

「アフター・ザ・レイン」 クリストファー・ウィールドン/アルヴォ・ペルト
アレッサンドラ・フェリ マルセロ・ゴメス

 話はよくわからなかったし、なかったのかもしれないけど、なめらかなながれるようなムーブメントがすごく気持ちよくて、ベテランというのはベテランだけのことがあるもんなんだなあとしみじみ。

「ドン・ジュアン」 ジョン・ノイマイヤー/クリストフ・ウィリバルド・グルック、トマス・ルイス・デ・ヴィクトリア、トマス・ルイス・デ・ヴィクトリア
シルヴィア・アッツォーニ アレクサンドル・リアブコ

 これも話は良くわからないんですが、リアブコにとってアッツォーニはファム・ファタールなんだなあ、という気が。アッツォーニって、すごいファニーフェイスに見えるときも、すごい美人に見えるときもあって、やっぱり「役者」なんだな。休憩の後の幕開けでこれだけ「すっ」と神秘的な世界を創り上げてしまうのは二人の本領だねえ。

「シェエラザード・パ・ド・ドゥ」【世界初演】 リアム・スカーレット
アリーナ・コジョカル ヨハン・コボー

 コボーが剃髪しているせいもあって、なんか「ソロルがいなくてニキヤが自分を愛してくれたという大僧正の妄想大会」みたくなりましたけど( ̄▽ ̄)というか、一瞬むしろ「ギレイ汗か?」と思っちゃったり、いろいろこちらの妄想がウロウロした。剃髪してる(スカーフ巻いてない)うえにコボーの恰幅がそこそこよくなってきたので奴隷に見えないし、つか剃髪してるならもっと高位だろ! みたいなこともあって、「後宮にきたばかりではしゃぐゾベイダとぞっこんラブラブな王」からさらに「千一夜を語り終えて、人の心と愛を取り戻した王と王を愛するようになったシェヘラザード」という妄想に落ち着きました。好みでいえば後者で、何しろタイトルが「シェエラザードPDD」なんだから、王とシェヘラザードでいいじゃん、というか。二人がどんどん幸せになっていくので後者のような感じもするんだけど、コジョカルがいい具合に(控えめに)コボーを煽るところもあってだったら前者でもいいじゃーん、だったり。いいじゃないの、幸せならば。ま、そういう「妄想のための余白」があるのが非言語芸術のよいところなわけだし。コボーと踊る時のコジョカルはやっぱり特別なので、もうこういう機会でしか観られないなら自分は観たいなあ、と思うんですけどね。
 まあ、普通に考えて「シェエラザードの音楽を使ったイメージ映像」みたいなもので、プログラムにも記載がないくらいギリギリ決まった初演の演目なんで、凝った衣装が間に合わなくてゴメン、くらいが正解なような気もします。そしてコボーの剃髪については、「コボー剃った?ズラ?……あっ(そもそも以前が(それ以上イクナイ)……

「ヘルマン・シュメルマン」  ウィリアム・フォーサイス/トム・ウィレムス
ポリーナ・セミオノワ フリーデマン・フォーゲル

 もはや衣装以外はほとんど覚えがない( ̄▽ ̄)。フォーゲルはもうおっきなわんわんではないんだなあ、という感慨がひとつ。ポリーナはずいぶん久しぶりだったけど、もう言われないとわかんなくなっちゃったなあ、というのがもうひとつ。でも二人のパートナーシップは相変わらずよい感じだったし、またこの二人で何か見たいな、と思ったり。

「マノン」より 第1幕のパ・ド・ドゥ
ドロテ・ジルベール マチュー・ガニオ

 久しぶりに見たのもあるし、個人的にそんなに好きな場面でないのもあるんだけど、こんなに短い演目だったかいのう、という気が。なんかこう、自分が乗る前に終わっちゃった、みたいな。

「ドン・キホーテ」
ミリアム・ウルド=ブラーム マチアス・エイマン

 全幕の時は東バ仕様の衣装でワシリーエフ版(スタンダード的な)で踊ってくれた二人でしたが、今回は自前のヌレエフ衣装でヌレエフ版。ヌレエフでは(よくルグリなどの写真である)バジルが横向きで(キトリに背を向けて)前に腕を出しているあのポーズが好きなので、エイマンであれを見られたのは嬉しい。しかし二人ともそんなに調子がよさそうな感じでもなかったけど、どうかな……。

 そして、フィナーレに眠りのアポテオーズが使われるのは、人数によっていくらでも長さが調整できるからだろうか……と言わずもがななことを(毎度ながら)思ったといいます( ̄▽ ̄)。

指揮:ワレリー・オブジャニコフ、ロベルタス・セルヴェニカス
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
チェロ:伊藤悠貴(「瀕死の白鳥」) ピアノ:原久美子(「瀕死の白鳥」、「タランテラ」)

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2018/08/03

バレエフェスAプロ 前半

 8月2日つまり2日めのAプロに行ってきました。いちばんのお目当てはロスのルナ。いちばん良かったのもロスのルナだけど(笑)、そんなに無駄のないプログラムでした。これだけ盛りだくさんのガラだと自分の好みもよくわかるよね。自覚はあったけど、フランス系は自分には向いてないとあらためて。
 全幕プロで買ったプログラムを家に忘れていっちゃったんだけど、どうせコンタクトだと読めないwから、一緒だなーとか。ちなみに今日は4階正面からでした。

「ディアナとアクテオン」
エリサ・バデネス(シュツット) ダニエル・カマルゴ(オランダ国立)

 演目自体も久しぶりだけど、こんなに絵に描いたようなアクテオンも久しぶりだなー。一頃マールイが夏ガラによく持ってきてたので、なんとなくアクテオンの衣装はアニマル柄のような気がしてた( ̄▽ ̄)。虎とかヒョウとか。出だしからすぱっと爽やか

「ソナタ」ショルツ/ラフマニノフ
マリア・アイシュヴァルト アレクサンドル・リアブコ

 ラドメイカーの降板で、リアブコがパートナーに。美しかったです〜。今日のお気に入りの上位。こんなに早い時間に見るのがもったいないくらいだけど、リアブコが2本踊るからしょうがないかー。やっぱりアイシュヴァルト、好きだなあ。リアブコありがとう。

「ジゼル」より 第2幕のパ・ド・ドゥ
マリア・コチェトコワ ダニール・シムキン

 編曲がちょこっと違ったりしただろうか。音色はいつもよりいいのに(4階のせいもあるかなー)、なにか「違う」感が。今回はジゼルも含めて、青系の照明がきれいだったな。
 コチェトコワのジゼルがすごく「幽霊」っぽくて、2曲目の終わりの方のホップで、最初は手を垂らしたままというのがさらに幽霊っぽい。倒れたシムキンを起こしてでも踊らせるミルタのようなジゼルでもあっったり。シムキンの振りはABT仕様かな? 

「アポロ」
オレシア・ノヴィコワ デヴィッド・ホールバーグ

 ノヴィコワもホールバーグも特に悪いところはない(というかむしろ良い)んだけど、昔からこの演目が苦手で途中で飽きちゃうんだよなー。今日も飽きちゃったんだけど、昔ゼレンスキーで見た時も飽きちゃってたからしょうがないな。

「コッペリア」
サラ・ラム フェデリコ・ボネッリ

 ラムちゃんは普通に踊ってくれればそれだけで幸せだから、あんまり長バランスとか入れなくていいから〜、とか、ボネッリも本当に誠実でジェントルマンだけど、恋人うっちゃらかして人形にうつつを抜かす男には見えんよな〜、とか、自分的にはちょっとノリが悪かったりして(笑)。うぬう。

「瀕死の白鳥」
ヤーナ・サレンコ

 今更サレンコで瀕死? と思った自分を小一時間ほど責めたいと思います。最初の閑かさもすごくよかったのですが、終盤、自分の身体が自分の身体でなくなっていく、そういう瀕死を見るのはあまりなかったように思います。今日の「よかったああ!」の上位。

「カラヴァッジオ」 ビゴンゼッティ・ブルーノ・モレッティ(クラウディオ・モンテヴェルディより)
メリッサ・ハミルトン ロベルト・ボッレ

 昔、TVでマラーホフのを見たけどよくわからなかったな(カラヴァッジオ自身をよく知らない)。なので、今日も中身がちゃんとわかったわけではないけれど、見ていて気持ちがよかったです。どういう感想なんだか。なんというかな、つるつると「きれいだなー」と見ていられるというか。ボッレの系統(って何)にあまり反応しない(というか興味がないというかツボがないというかアンテナがないというか)な自分としては、かなり楽しんだと思います。

「くるみ割り人形」
レオノール・ボラック ジェルマン・ルーヴェ

 ヌレエフ版は相性悪いんだよ〜。ボラックがよいダンサーで、ヌレエフ版は難しい、というのはよくわかった。ヌレエフの振付って貧乏性だなあ(音の全部を使わないと気が済まないという意味で)といつも思うんだけど、それで「ここぞ!」というポイントがぼやけちゃうみたいな。これならボヤルチコフのシャチホコの方がいいなあ、と思うけど、ヌレエフに慣れてる人には「ここぞ!」があって、あの時誰々がこうこう、みたいな想い出や思い入れもあって、というものなんだろうなあとも思ったり。

「・・・アンド・キャロライン」  オイエン/トーマス・ニューマン
オレリー・デュポン ダニエル・プロイエット

 すでにあまり覚えていない(笑)。最初のデカイ音のところで、もっと暴力的な感じになるのかと思ったらそうでもなく、やっぱりするすると見てしまった。オレリーは相変わらず可愛い。ボレロがあまりよい印象ではなかったので、オレリーらしいオレリーが見られたような気がする。
 
「ファラオの娘」
マリーヤ・アレクサンドロワ ウラディスラフ・ラントラートフ

 すごく久しぶりに見た。そういえばラコットだった、とラントラートフのヴァリを見て思いだしたよ( ̄▽ ̄)。ヌレエフ版を見た後なので、プレパレーションとか歩いてる「間」とかてのが、無駄なようでもメリハリになるんだなあとか。しかしマーシャはやっぱり「プリマ」だな。もう「ザ・プリマ」。立ち居振る舞いが違うわ−。しかし、バヤデルカもそうだけど、おでこに手をやって「てへ?」みたいになる決めポーズはなんなんですかね、あれ、オリエンタルなんですかね。

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