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2019/10/23

シベリア抑留絵画展

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 もはや行った日付けがわからなくなっちゃいましたが、9月末に行ってきました。「シベリア抑留絵画展 冬と夏を描く」。場所は九段の生涯学習館でしたが、主催は新宿にある平和祈念展示資料館。都営地下鉄のドア上などに広告が出ている、新宿住友ビルのあそこです。基本的には満州からの引揚者とシベリア抑留帰還者を柱にした「戦後の労苦」を扱うところです。以前、満蒙開拓青年団のPR映画の特別上映に行ったことがありますが、総務省委託事業であることとその主旨からわかるように、まあそうした展示ですが、その枠内でそれなりに頑張ってる担当者がいるな、という気もしました。

 なんでわざわざそうしたところのものを観に行ったかといえば、展示の中に四國五郎の絵があったからです。あそこが四國五郎?と思ったけど、彼もシベリア帰還者なので、「まあそりゃそうだ」というわけ。ちなみにチラシは東京大空襲・戦災資料センターでもらいました。昭和館やしょうけい館も含め、相互にチラシを置いてるみたいですね。まあこれも、そりゃそうだ、なんですけど。
 で、今回展示されていたのは、抑留体験後に画家となった人、画家とはならずに個人で描いていた人、挿絵などの仕事を既にしていて召集され復員した人など、10人の帰還者が描いたものです。
 四國五郎の絵は、油ではなく、ペン画に彩色したもので、個人的にはこちらのタッチの方が好みでした(元々油よりペン画が好きだし)。田中武一郎のペン画もさすがに「上手いなー、見られてよかったなー」というものでしたし、職業画家でない人の絵に切実さがあったりして、拙劣を越えた「描きたい」という思いが描かせてるんだな、と感じます。
 場内が空いていたのもあって、置いてあった「佐藤清画文集」もじっくり読みました。展示されていた絵は油でしたが、画文集の方はペン画(白黒)で、シベリアでの「暮らし」を綴ったもの。中でも、出征時に持たされる檄の入った日の丸を、ロシア人との物々交換に使い、ロシア人女性達が日の丸をそのままスカーフとして使っている話(これは会場に絵もありました)などが印象に残りました。会場で売ってたら欲しかったんだけどな。
 ただひたすら苦しい毎日であっても、ふとしたときに小さな嬉しさを感じたり、「くすり」としたりすることはある。それは人間だから。でも、そうしたことがあったからといって、ひたすら苦しい毎日であることにかわりはない。「戦争画」とはなにか、とは幾度も論じられてきましたが、これらもまた「戦争画」であるのでしょう。シベリアの夏の嬉しさ、海の見える草原に咲く桔梗の絵も、また。最近聞くようになった「戦争中だって楽しみがあった」的な論にどう向き合うのか。そんなことも考えたりしたのでした。

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2019/10/07

〽京都〜大原、実光院♪

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雨もだいぶ小やみになりました。先ほどの宝泉院と実光院とは通り向かいくらいのところ。

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こちらでも同じように毛氈が敷かれた上で、お庭を拝見します。拝観は抹茶付きかどうか選べますが、まだもう少し雨宿りがいるかなー、ということで、温かい抹茶をいただきました。比較的小さな客殿で、担当の女性の方がいろいろと優しく声を掛けてくださいました(←その意味ではここがいちばん親切で丁寧)。
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縁側から見える池と秋海棠。なんか上手く撮れないんですよね、秋海棠。お寺の簡単な説明+声明のテープをラジカセで拝聴。

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「だいぶやんできたみたいですし、お庭もぜひ観ていってくださいね」とおっしゃるので、備え付けの傘とサンダルで、回遊式の庭に降ります。
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こちらは茶花が絶え間なく咲くようにとお庭を造ってあるそうで、そちらの写真も機会があればまた。
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水瓶のような大きな岩をくりぬいたもの(なのかな)にも見事な苔。
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水蓮のつぼみがひとつだけ。
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お庭の杉。またちょっと降ってきたかな……。
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ということで、3時過ぎにバスに乗って大原を後にしました。こちらはバスの窓の中から。大原ではこんな写真がさっくり撮れちゃうんだなあ。

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2019/10/04

〽京都〜大原、宝泉院♪

や、タイトルはもうコレで行きますよ( ̄▽ ̄)。

宝泉院は先ほどの勝林院のほぼお隣です。

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なんとなく既視感のある、これでおなじみのお寺ですね。入ってお手洗いを拝借して出てきたら、ついにザンザン降り。
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クリックして大きくしていただくと、ザンザン降りなのがわかるかも(最初の写真も降ってます)。
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こんな。
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拝観料が「抹茶つき」なので、ゆっくり冷やし抹茶をいただきまして。
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有名な樹齢700年の五葉松ですが、マツクイムシにやられて、現在治療中。白いのは、薬を塗って、いわば湿布してある状態なのだそうです。風情に欠けるけど仕方ないわな。
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どこのお寺も、秋海棠が花盛り。
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雨に降られた人で混んできたし、若い人がきゃっきゃしながら撮影大会初めてうるさいし、雨も小やみになってきたし、というわけで、お庭の方へ。
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小さな回遊式の庭園。
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ほこらの下にあった大きな岩は、亀の甲羅のようなひび割れが(左側の棒がほこらの支え)。
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さ。次のお寺に行きますよ〜。

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〽京都〜大原、来迎院&勝林院〜

天気がいよいよ怪しくなってきたので、三千院からちょっと距離のある来迎院に先に行くことにしまして。

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お堂の写真を撮ってなかった……orz。拝観料を払うところで、「本堂の中に上がってお参りしてください」と言われたので、そのまま本堂へ。写真は本堂の回廊から。

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こんな感じですね。奥に見えるのは鐘楼です。

三千院から多少離れているのもあって(もしかしたら雷が鳴ってるせいもあって)、ほとんど人がおらず、ただ閑かでした。本堂は室町時代、本堂の薬師・阿弥陀・釈迦の三如来像は重文。これもすばらしいお像です。どれだけ観ても見飽きない。

 

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今回の旅行でいちばん気に入ったといいますか、居心地の良かったのはこのお寺でした。回廊に寝転がってぼんやりしながら、ここで雷雨になってくれたら、このままここにいられるのになあ、と思ったり。

天台声明の道場とて、日曜日の午後はご住職の声明が聞かせてもらえるらしいです。聞きたかったなー。ここで聞いたら格別だろうな。

 

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そうも言っていられないし、まだしばらく雨も降らなさそうなので、よっこいせと腰を上げます。

 

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三千院へと降りる道は、良い具合に苔むした石垣が。これは三千院のかな。

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三千院の前を通り越して、勝林院。こちらも声明道場。本尊は大きな阿弥陀仏。やっぱり仏さまはお堂で観るに限るねぃ……。

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2019/10/01

〽京都〜大原、三千院〜

〽仕事に疲れたおんーーな(?)が、ひとり〜♪

とまあ、自分の世代なら歌ってしまうわけですが、三千院です。大原三千里でもなく大原三千人でもなく三千院。大原麗子が三千人いたらすごいビジュアルだな。

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 ここの門前で湯葉そばをいただいた話は既出ってことで。写真は例によってクリックででかくなります。
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何も言うことないくらい気持ちの良いお庭ですが、天気予報通りずっと遠雷(というにはも少し近い)が鳴りっぱなしてて、ちょっと気が急いたりして。国宝の阿弥陀三尊は本当に素晴らしいです。脇侍の両菩薩がちょっと腰を浮かして「今行きますよ〜」のところも含め、上野の展覧会で見たような気もするんだけど、別の所のだったような気もするし(ヒドイ)、ともあれ、お堂で観るとまた違った素晴らしさがあります。ずっと観ていたいけど雷が……、先に行かねば……。

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