2018/06/28

ブルメイステル版白鳥1幕

 だらだらしてる間にブルメイステル版の東京公演が迫ってきたので、鎌倉で見たのを元におさらいなど。

 ブルメイステル版白鳥といえばまあ3幕なんですが、1幕も結構特徴的であると思うんですね。53年初演のソ連体制下の演出だなあ、ちうのが1幕で。マールイのボヤルチコフ復元版の1幕でも農民と貴族は区別して描かれてますが(というかゴルスキーが大雑把なのか)、「貴族のお戯れ」感(とそれに伴う王子のうんざり感と甘ちゃんぶり)があるのがブルメイステル。4幕の「許されると思ったら大間違い〜」っていうのも、慣れると癖になったりするんだけど( ̄▽ ̄)。

 1幕は王子一行のピクニック。幕開けは野郎ばっかりなのでちょっと淋しい感じですが、通りかかった村娘一行(何かの収穫の帰り)を囲い込んでナンパしちゃうのが最初のワルツですね。一度は「お許しを〜」っていう具合に逃げていった娘たちを道化を先頭に結構強引にピクニックに参加させるんですが、まあそこは若い娘さんたちで、踊っているうちにノってくるというか。なんとなく打ち解けた風になってきたところで王妃ご一行がいらっさるわけですよ。「先生キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」っていうお小姓さんたち(海田くんと誰だったかな……)が可愛いのよこれがまた( ̄▽ ̄)。それで貴族野郎たちが一列になって、後ろに娘さん方を隠すんだけど、まあ、ばれちゃいますよねそりゃ。王妃さまは露骨にイヤな顔をしてぷんぷんだし(矢島さんサイコー!)、ご一行のご婦人方もみんな不機嫌で、「何この卑しい女達と戯れてるの、ばかにしてるの? あんたたちばかなの死ぬの?」って勢いですよ。で、こそこそと娘さんたちを逃がして「いやいやそんなの本気なわけないじゃーん、ちょっと遊んでただけじゃーん」ってご婦人方とは仲直りするんですけどね。
 ちなみに途中で、道化が娘さんたちの収穫物をつまみ食いしようとして王子にたしなめられるという小芝居が入ってたりしましてね。井福くんの道化もキレキレでチャーミングでしたし、トロワの男性(王子の側近的な)の樋口くんと鳥海くんも若者らしい軽率な感じがたいへんよろしかったです。弾くんもおっとりさんの育ちの良い王子様で、最近、エージェントの関係であちこちのパーティなどに出席してるのが役に立ってるのかなーと思いました。侍従長の杉山くんが黒ヒゲで無駄にイケメンな感じでしたが、王妃についてきてついて帰るので、あまり出番がないw。

 ま、仲直りした貴族連中ですが、ここで通常のトロワがカトルに。吉川さんが1ヴァリ、金子さんが2ヴァリ。これは恋人2組の設定なんでしょうな。2人ともよかったですけど、吉川さんがもう本当に素晴らしい。3幕の悪のチャルダッシュとの踊り分けも素晴らしかったですよ。本当によかったなあ。
 このカトルの途中に王子のソロが入ります。道化からマンドリン的な(リュート?)楽器を受け取って弾きながら踊るんですが、もう全然気乗りしないで、途中で楽器返却しちゃう。さっき叱られたからっていうわけでもないんでしょうが、まあマリッジブルーというか、人生不可解なりというか。そこで、道化が「これならどうだ!」とばかりに出すのが謎のアダージョ姫( ̄▽ ̄)。ここで通常のブラックスワンのアダージョの曲が使われますが、本来的には1幕にある音楽らしいので、それはそれで。柿崎さんもよかったですよ〜。背の高い人だけどリフトされるのが上手い。ちょっとハツラツ感のある、結構好きなタイプです。
 しかしそれでも世をはかなんだ王子には、中空を飛ぶミルタが見えて(白鳥だって)、はしって湖に行ってしまうのですな。王子に去られてやさぐれる道化も可愛い♪

 主役がいなくなっちゃって、なんかもうぐだぐだというか、わりとどうでもいい気分になってきた貴族のみなさんが、酔っ払って寝ちゃった道化で遊び(ある意味では正しい道化の役割なのか)、カトルの女性vsアダージョ姫のビミョーな火花バチバチがあったり、でも最後はみんなやけくそで酒飲んで踊って帰るという、これだから貴族階級ってヤツはヨー、みたいな幕が閉まって、ああソ連だなあ、と思ったりもするので有りました。

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2018/06/05

BRB眠りつづき

 考えてみたら、コジョカルのオーロラは、少なくとも全幕では初めて見るのか。ガラでPDDだけとかは見たかどうか忘れてしまったのだけど。相変わらず脚の強い万全のお姫さまでありました。4人の弁護士ならぬ王子様はそんな衣装なのでサポートのみで踊りなし……コジョカルも大概自分で立っちゃうしなw。オーロラが倒れた後、3人で姫を抱え上げたので、1人ばっくれかよ! と思ったら、奥にある姫を寝かせるところ(寝台というより床)のクッションをぽんぽんしに行ったのでありました。

 まあ、そんなことはどうでもいい。

 フルバージョンなので、2幕冒頭の王子の狩りの場面も、おつきの人の目隠し鬼とかガボットだかメヌエットだかが入ってがっつりです。八百長ダーツがないけどな……(あれがあるのはボヤルチコフと松山くらいではないだろうかと疑い始めている……)。
 幻影の場面の音楽はとても好きなのですが、オーロラのソロの音楽は特に好き。森の精たちの群舞もとてもきれいで満足。パノラマは乗り物なしだったけど、スモークが多すぎたのか、オケピの最後列辺りの人たちは直撃くらったみたいでした。あの低く這う感じについつい「十戒」の「エジプト人の長子を殺す」の場面を思い出したりしてだな……(←集中力がない)。間奏曲はないけど、目覚めのPDDがありました。この構成は好きだな。なんとなくしっとりと終わるという。

 結婚式は、宝石(男女2組)、猫、青い鳥、赤頭巾。シンデレラとほか2組くらいが出席してるけど踊らない役。貴族のみなさんも1幕と同じく、みんなきちんとシルバーのかつら。赤頭巾まで正装用のかつらをかぶってましたよ( ̄▽ ̄)。頭巾もオレンジみたいな色だったかな。宝石と猫が今ひとつ面白くなかったな……。猫はなんやかんやで難しい役所だなあと改めて。というか、そもそも音楽が面白くないうえに長いので、きちんとキャラで立てないと難しいのかも。

 主役2人のGPDDについては言うことはないな……(というかもうあまり覚えてない)。フィッシュもさくさく決まるし、「おお!」といいながら見ていれば良いような安定した、美しいGPDD。しかし、全体を通じてライトが手を入れたところはあまり感心しなかったかも。あとあれだ、今に始まったことじゃないし、眠りに限ったことじゃないけど、自分、アラベスクのアテールで後ろに下がっていく振りが異様に好きだな( ̄▽ ̄)。
 指揮者は女性の方だったけども、割と個性的な解釈をするタイプの人なのかな。猫のところではちゃんと管が「ふにょぉ〜」っていう音程になるようにしてたり、いろいろと面白い工夫がありました。自分は嫌いではなかったな。毎回だとアレかもしれないけど、たまにはこんな感じの演奏もいいじゃん、くらいの。

 そしてとかく子ども向けのプログラムっぽく見られがちな「眠り」だけど、フルでやるとお子さんには大変長い( ̄▽ ̄)。今回、近くに小学生らしい坊ちゃんがいらっしゃって、それはそれはお行儀よく鑑賞してらっしゃいましたけど、2幕が限度だった模様。子どもが喜ぶであろう、着ぐるみの出番までもたなかったよ……。

 まあなにはともあれ「目の保養」と呼ぶにふさわしい(けど実際は結構目が疲れる)舞台でありました。オヘアさん、すてきだったな……(そこか)。
 

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2018/05/28

BRBの眠り

 日曜のコジョカルの回を見たのでちょこっと。3回上手バルコニーから見たので、細かいことはあまりわからなかったけど、フルバージョンの眠りは久しぶり。チーちゃんがこないならまあ誰でもいいかな(←失礼)な感じでキャストは全然見てなかったのだけど、ホールに行ったらカタラビュットがマイケル・オヘアでいきなり気持ちが盛り上がり( ̄▽ ̄)。ピーター・ライト版。

 舞台は金と黒を基調としたシックなもの。以前の来日公演で見てたはずなんだけど、もうすっかり忘れてたなー。カタラビュットも王もスノーク風の正装のかつらだし、女性達も貴族はみんなシンプルなアントワネットみたいな(語義矛盾だな)かつら。真ん中にオーロラのベッドというか入れ物というかがしつらえてあって、下手に王の玉座とカタラビュット、上手に王妃の金の椅子。王とカタラビュットがいる一角が絵のように美しくてついついそちらを見てしまっただよ〜♪ でも、王様は案外するっとカラボスにカタラビュットを売っちゃうんだよな〜( ̄▽ ̄)。この場面で王様の器が知れるよね。でもカタラビュットもいちばん上にかぶってるのはかつらなのがわかってるので、カラボスにぽーんと持ってかれちゃってもあまりかわいそうな感じがしない( ̄▽ ̄)。その後少し毟られてたかなあ。かつらの下はオヘアさんの地毛だったのかしらん……。その後もずっと固唾を呑んで「ああああああ……」と事の次第を見守るオヘアさんが可愛すぎて、ずっとオヘアさん見てましたよ……。

 リラは踊らない役で(ちょっと由紀さおり)、代わりに「喜びの精」が入って妖精は6人。それぞれにおつきの男性がついて、さらに女性のコールド妖精というにぎやかさ。ちょっとずつ振付もアレンジがされているんだけど、カナリア(歌の精)のは余り良くなかったな。なんというか、ただの頭の悪い人みたいな感じの振付になってた。喜びの精はギッテンス。ちょうどWOWOWで録画してあったロイヤルの「くるみ」でクララを踊ったのを見たばかりだったので(あれは子役扱いなのかな)、成長したなー( ̄▽ ̄)と。ギッテンス、割と好きなので見られて幸いでした。

 4人の王子もみなさん、モーツァルト風というか、例のグレイのかつら。全体に衣装もシックといえば聞こえがいいけど、ビミョーに地味なので最初王子だとは思わなくて、なんというか、4人の弁護士のような。まあ、あの手のかつらをみると法曹か音楽家かと思ってしまう辺りが我ながらなんだかなー、なんだけど。3階からだし、誰が誰だかはあまりよくわからなかったけど、多分始めに来ていた王子がサポートだったのかな? 彼がいちばん「見た目はともかく信頼できそう」な感じで、なんとなくオススメであった。3人目の王子が入って来たときに「まだ来るの?!」みたいなリアクションだったのがおかしかったな。オーロラを寝かせた後、ちゃんと4人が捌けたあとでリラが魔法をかけていて、なかなかよろしいと思いました。100年の眠りにつきあわされたうえにお払い箱では気の毒だもんな。

 そうそう、プロローグのあと休憩で、1、2幕が通し上演(舞台転換3分)なので、「100年の休憩」はなかったのでありました。
 

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2018/05/06

バレエホリデイその1

 さてと、連休前半は上野の「バレエホリディ」に通っておりました。おかげさまで、何の準備もなかったにもかかわらず(チケットは持ってたけど)、ファミリー公演&本公演、公開レッスン、Choreographic Project2回と4/3くらい、ランウェイの木管ライブ、地獄の門の金管ライブ、ランウェイのファッションショー、と大体こなしました。講座類と前日の公開ゲネプロはさすがに無理だったけどなー。Choreographic Projectの半端数は、最終日に早めに劇場に行ったら、通りがかりに木村さんの声が聞こえたので「あー、今日は昨日までと時間違うんじゃーん」っつって、途中から途中までを見たので。

 Choreographic Projectは、昨年のバレエホリディで始まった、東バのダンサーの振付作品を屋外の舞台(という程の高さはない)で演じるもの。もう少し舞台を高く作ってくれると後ろからでも見られるのになあ、と思ったけど、ダンサーが落ちたりしたときのリスクを考えると難しいんだろうな。それでも今年は周囲三方にちょっとした段差のあるベンチ3列が設置されたり、舞台の上にパブリックビュー用のモニターがついたりと、いろいろ進歩はしておりました。モニターはランウェイでファッションショーやミニコンサートが行われているときはそれの中継、そのほかの時間はNBS作成のデモ映像(バレエフェストかバーミンガムとかWOWOWのバレエ番組とか)なんかが流れていて、そこそこ立ち止まって見る人も。

 で、Choreographic Project。2月に東バのスタジオで公開予選みたいな催しがあったんですが、そちらは平日で行けなかったんですね。そこで選ばれた作品と、昨年木村さんが出した作品(今年の奈良ちゃんとのデュエットが見たかったのに……)と、それに先だって、バーとセンターの短いレッスンのような作品というか、研修生による実演が、木村さんの解説付きで行われました。リアル「M……」かよ……。六尺棒ないのかよ……。ええと、木村さんの解説は一応、回ごとにブラッシュアップされているようでした。多分。音楽は「エチュード」から使ってましたかね?(自信がない)

 作品の方は、ザッキー振付の男性5人による「Warm up」、木村さん振付の女性デュオ「ハミングバード」(去年の再演)、ブラウリオ振付の「ドアが閉まります」と「Will You Marry Me?」の4本です。うがうぐ。本公演の合間とあって、キャストは若手(研修生)がメイン。木村さんのが再演されたのは、一応バレエっぽいものがないのもなんだよな、みたいな感じなのかな。ダブルキャストの小鳥さんたちはやっぱりとっても可愛かったです〜。

 「ドアが閉まります」は駆け込み乗車してきた青年(山下)が、オタク(山田)、酔っ払いサラリーマン(樋口)、女子高生(岡崎司)、じいさん(永田)に翻弄されるコメディ。噂の(?)岡崎くんの女子高生が可愛かったよ( ̄▽ ̄)! 研修生の山下くんがよく動く、動く! 音楽は「パリのアメリカ人」。作品としてはこれがいちばん面白かったかな。ほかの2本はとにかく元気に踊る踊る!という感じ。

 今回は上に設置してあるモニターでも見られるようになっていたのだけども(後ろの方からだと見えないからね)、一度中継器を通す関係か多少のタイムラグがあるので音と動きが合わないのが難点。さらには中継画面にもモニターが映っているので、リアル/モニター/モニターに映るモニターの3つの時間軸が同時に目に入るというなかなかカオスな状況でした。それでもないよりはあった方が断然いいな。いろいろ改善されていくとよいですね。

 ちなみに当日の様子は公式インスタでいろいろ見られます〜。

■ デモンストレーション(クラス・レッスン)
出演:大坪優花、木住野真菜美、小林純夕、花形悠月、米澤一葉
二村康哉、芹澤創、昂師吏功、南江祐生、星野司佐、山下湧吾
■ 「Warm Up」
振付:岡崎隼也
出演:山田眞央、岡﨑司、後藤健太朗、鳥海創、昂師吏功
■ 「ハミング・バード」
振付:木村和夫
出演:木住野真菜美、花形悠月(4/28、4/30)
小林純夕、米澤一葉(4/29)
■ 「ドアが閉まります」
振付:ブラウリオ・アルバレス
出演:永田雄大、山田眞央、樋口祐輝、岡﨑司、山下湧吾
■ 「Will you Marry me?」
振付:ブラウリオ・アルバレス
出演: 柿崎佑奈、大坪優花、木住野真菜美、小林純夕、花形悠月、米澤一葉
二村康哉、芹澤創、昂師吏功、南江祐生、星野司佐、山下湧吾

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2017/12/21

ラストダンスをあなたが。

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 べジャール版くるみ割り人形、渡辺さんの退団公演&木村さんの引退公演に行って参りました。渡辺さんはともかく、木村さんの引退については定年制がある限りいつかはこういう日がくるわけで、きちんと自分で計算できるうえに予告がなされてセレモニーまであって、しかも最後は踊りまくりの「M…」でということならなにも文句を言う筋合いはないわけで。

 観ている間は「もうこれが観られないんだ…… 。・゚・(ノд`)・゚・。」という気持ちが次々とやって来たりしてエモーショナルでしたが、終わって家に帰ってみると、なんだかもう引退したんだという実感が希薄だったりしまして(笑)。まあセレモニーで飯田団長の「舞台の上でお目にかかることも」との言質がありましたから、なんか安心したというのもあるんだよな。元々、ダンサー定年でプリンシパルとしては引退するけど指導者としてカンパニーには残る旨の発表がなされてましたから、まあ王様とか侯爵とかで舞台に立つ事もあるんだろうなという期待はあったんですが。個人的にはジュリエットのパパが観たいです〜(←早々にねだっている)。そういう時でも指先や腕や物腰の美しさはまだ観られるだろうな、と。実際、ベテランがやることで舞台がぐっとよくなる役というのはあるわけですから、まだまだ働いて欲しいところです。

 だってねえ、定年による引退舞台であんなに踊る/踊れるってどういうこと( ̄▽ ̄)って思うじゃないですか。

 大体ですねえ、最後の最後でクルミを投げ上げすぎて自分で受けらんなくてリカバリーするとか、最後の最後までそれかよ( ̄▽ ̄)! って思ったら、セレモニーでもらった花束を床においてあいさつしてたら、幕が降りたときに花束だけ幕前に残っちゃって、幕の真ん中からこそっと花束を拾って手を振ったりして「失敗したように見せかけて実は粋なんだぜ!を装う」ってもう相変わらず……( ̄▽ ̄)。

 確かくるみの雪の群舞が初舞台だったと思うので、34年後に版違いとはいえくるみで幕を下ろすというのも、なんだか予定調和っぽくてよいではないですか。セレモニーの映像に力弥がなかったのが残念だなあ……。って、34年って、東バ53年の半分以上踊ってたんですね。ふへえ。その3割ちょっとだったけれど、本当に幸せでありました。これからもね。きっと。多分。

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2017/09/29

アルルの女(竹)

 中日のアルルは川島×弾の竹組。流れや振りは初日に見ていたので「昨日ツボった所を見よう」的な感じプラス川島さんがドラマチックなのは予想がつくけど、弾くんがどこまでついてくるかな……という。

 いや、素晴らしかったですよ! 振りがこなれてないところもちょっとあったし、多分「正しく」踊ってるのは水香ちゃんとボッレなんだろうなあ、何よりプティっぽい(よくわからんけど)のは水香ちゃんとボッレだよね? と思いつつ、そんで、もしかしたら「正しいアルル」じゃないような気もせんでもないな……と思いつつ、やっぱりこういうドラマが見たいんだようヽ(`Д´)ノウワァァァン! っていう。

 弾くんも、ジェイムズ、ソロル、アルブレヒトと、ヒドイ男をやってきた積み重ねが活きてですね、本当にヒドイ男だなあ( ̄▽ ̄)! ボッレはマリッジブルーというか、倦怠期というか、だったけども、弾くんは牡丹灯籠……じゃなくて、なんだったかな。「アルルの女」って別に亡霊譚じゃないはずなんだけども(笑)、ファムファタールではあるわけで、弾くんのは本当に思い詰めて破滅しちゃったからね。こういう思い詰め方ができるのも、ある意味若さかもしれないよねえ。ほかのものが何も目に入らなくなっちゃって、もうそれしか考えられなくなっちゃって暴走するというか、もう「メルトダウン」っていうのがひしひしと伝わってきて、ラストはむしろ「弾くんもここまで来たんだーーーーつД`)・゚・。・゚゚・*:.。って感無量になってしまって、思わずどばっと涙が出ましたよ。ソロルの友人なんてやってた頃は「立ってるだけで動けません」みたいな子だったのになあ(ノ_-。)。よくぞここまで。時々「むしろベジャール」「むしろ由良之助」みたくなってたけど、いいんだそれは(笑)。これまでの積み上げがちゃんと見えて、無駄なくキャリアを積んできたなあ、って。

 川島さんは今のところ、弾くんとがいちばんいいような気がするな……というか、弾くんが川島さんとがいちばんいいのかな。川島さんはいつも振付の「咀嚼力」がすごくて、この踊りはこういう風にも踊れるんだ! という発見があって、毎回感心してしまう。何も疑ってない無邪気なお嬢さんがどんどん壊れていくのが怖くてですね。中程、フレデリのソロの後で、弾くんが床にころんと胎児のように転がってるところへヴィヴェットがポワントの爪先から現れるんだけど、そこの最初の和音が「大僧正のテーマ」と同じ音らしくてですね( ̄▽ ̄)、もうその和音が響いて爪先が見えた瞬間に「ガムザッティだ( ̄0 ̄)!!」って、なっちゃいましてん(笑)。メヌエットの上着を脱いでいくところの「かくんかくん」っていう振りが、水香ちゃんだとちょっと屈辱的というか、何かに耐える感じもするんだけど、川島さんだと本当に壊れちゃってる感じ。ちょっとジゼルの狂乱の前半のようでもあったよ。ジゼルも見たいなあ。

 まあ群舞入れると構造がラシルっぽいとかジゼルっぽいとかいうのはしょうがなくて、フレデリを止めた時の和田くんに「ほらガーン、そこで行けぇ!」とか思っちゃったりしてですね( ̄▽ ̄)。そいえばガーン2人あそこにいたなあ、と(笑)。シルフのいない(ついでにガーンもマッジもいない)ラシルなのかもねえ。シルフがいないから、フレデリが死んじゃうけども。

9/9
フレデリ:柄本 弾ヴィヴェット:川島麻実子
女性:加藤くるみ、秋山 瑛、安西くるみ、最上奈々、足立真里亜、菊池彩美、柿崎佑奈、瓜生遥花
男性:永田雄大、後藤健太朗、宮崎大樹、竹本悠一郎、山田眞央、鳥海 創、岡本壮太、岡﨑 司

 

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2017/09/16

小さな死

 ガラで見たような記憶はうっすらあるんだけど、全部を見るのは初めてで、しかも以前観たのがどのパートかすら覚えてませんでしたよ。

 モーツァルトの有名なピアノ協奏曲だけど何番かなんて覚えてませんよ、という2曲。フェンシングの剣を使った男性6人の踊り、PDD3つ、黒いドレスを着た可動式トルソを使った女性5人の踊り(直前のPDDに出ていた女性が不参加)、PDD3つ、という構成だったかと思います。全体の雰囲気は「ステッピングストーンズ」に近いかなあ。薄暗い照明と、男女共コルセットに近いような固さを感じる肌色の衣装。

 剣を使ってひととおり踊った後に、後ろに寄せてあった薄いグレーの巨大な布(床全部を覆うくらい)の一辺を男性たちが持って前に走り、一度床に付けてまた後ろに走ると、それまで後ろのトルソーの影にいた女性たちが床に寝ているという具合。この布を持って走るのは確か二回あって、二回目に下手側の男性が持ったまま走って捌けるんですが、これがすごく美しいんだな。黒のトルソの場面も面白い。動きがコミカルなだけではなくて、身体の仮面としての着飾ったトルソと,その裏に隠れた裸体、みたいなね。そして最後は脱ぎ捨てられたトルソだけが漂って終わるという。

 アルルと同じく、初日・最終日と中日でキャスト違いでしたが、最終日がダントツに良かったです。初日は「やっぱ川島さんと奈良さんは格が違うな〜」と思いましたが、中日は「二瓶さんいいな〜、吉川さんすごいな〜、でもやっぱ伝ちゃん真打ち!」でありました。女子は両日粒ぞろい、でしたが、男子はやっぱり中日は竹組、という感じですね。初日があのメンバーだもんな( ̄▽ ̄)。二瓶さんには樋口くんでは、そんで吉川さんには宮川くんではまだまだ不足!感が。二瓶さんも吉川さんも、モダンもいいんだよね〜。でも海田くんや安楽くんが頑張ってるのは嬉しい。あと、配役表の順がPDDの順だというのもよいですね。割と在団年数とか階級順に並べることが多いんですが、これだと後で振り返るときもわかりやすい。

 剣を持ったままPDDを踊るのは杉山くんと沖さん(安楽くんと榊さん)の組だけだったと思うけど(この組だけが舞台にほかの5組がいる前でのPDDで、あとは他の組が捌けてからの踊り)、緊張感があってよかったな。杉山くんは踊りに誠実さとか生真面目さとかが出るタイプだけども、そういうところが好きだからいいのだ。「小さな死」というタイトルの裏としてよく言われる官能性については、初日→中日→最終日、と上がっていったような。大体、男性が女性を気持ちよくさせようとし、女性はそれに応えていくという具合になっているんだけど、まあ入戸野くんだけは自分が気持ちよくなってたなあ、おい( ̄▽ ̄)、という辺りもたいへんわかりやすくてよろしかったような( ̄ー ̄)ニヤリ。

 いや、とにかくたいへん美しい舞台でした。


「小さな死」
振付:イリ・キリアン 音楽:ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト

9/8,10 沖香菜子、金子仁美、三雲友里加、川島麻実子、崔 美実、奈良春夏
杉山優一、岡崎隼也、入戸野伊織、柄本 弾、ブラウリオ・アルバレス、秋元康臣

9/9 榊優美枝、岸本夏未、二瓶加奈子、吉川留衣、崔 美実、伝田陽美
安楽 葵、海田一成、樋口祐輝、宮川新大、ブラウリオ・アルバレス、岸本秀雄

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2017/09/10

アルルの女(松)

 というわけで、東バ3演目3連戦。たいへん楽しうございました。まずは初演の「アルルの女」から。

 最後のファランドールは時々見るし、最後のメヌエットのPDDは見たことあるようなないようななんだけど(最初の水香ちゃんのかくかくだけ覚えてるという)、全幕群舞付きは初めて。初日と最終日は2階バルコニー、中日の川島さんの日は1階前方ということはあるんですが。

 初日は「こういう話なのかー、群舞面白いなー、水香ちゃん結構いいなー」という感じでした。女の子の衣装が女学生みたいで、かわいくもかしましいというか。ニジンスカの「結婚」のようでもあるが、「オネーギン」の村の青年団のようでもあり、友達の結婚式って結局合コンだよなー( ̄ー ̄)ニヤリとか。特に初日/最終日は男子に推しが多くて楽しい。永田くんの手の使い方(腕というより手首より先)は前からきれいで好きだったけど、それが全体に共有されてきた感じもあるな。この辺りは芸術スタッフの人の成果だろうか。あと宮崎くんは笑うとかわいいからもっと笑えや(自分的に上瀧くんと同じフォルダらしい)。手をつなぎながら順番に跳びはねるところとかかわいいんだよなあ。

 さて、あらかじめ言っておきますが、ぢぶん、ボッレと相性悪いんですよ( ̄ー ̄)。きれいだなーすごいなーとは思うけど、「いいなー」と思った例しがないという。で、今回も初日は「こういう話なのかー」だったんですけどね。最終日は初日よりもだいぶよかったです。後半は袖に引っ込む場面もなくて、結構ハードな役なので、初日はセーブしてたのかもしれないっすね。

 で、最終日はもう大体のことはわかっているので(群舞とか流れとか)、少しはボッレも見ようかなーと、割にしっかり見てました。しかしこいつ、最初から結婚するつもりねぇだろ( ̄▽ ̄)、っていう。そんな出だしだったんで、結婚式というよりも、結婚記念日の倦怠期の夫婦みたいなね。結婚記念日なんだけど、途中のロータリー駅かなんかで初恋の人を見ちゃったりしてですね、家に帰ってきたら妻が嬉しげにはしゃいでるんだけど、なんかオレの知らない人みたい、何でオレこうなっちゃったんだこんなはずじゃなかったのに、オレの青春を返せーーーヽ(`Д´)ノウワァァァン! ……ていう話っぽかった。
 そう思って観ると、男性の群舞は学生時代の同級生達の幻影がフレデリを責め立てるようでもあり、それに合わせて女学生達がヴィヴェットに加勢するようでもあり、でもそれはフレデリの良心(?)だったりしてね。

 と思うと、結構面白かったです。最終日の最後のファランドールの前辺りからは「ウィリが見える人」になってて、追い詰められた感じがよかったです。すでに自分の脳内では「アルルの女」じゃなかったけど。

 水香ちゃんは、初日の方が健気な感じだったかな。ビミョーに「村の小娘」感があって、それがヴィヴェットらしかったです。段々不安になっていくさまや、「こっちを見て!」というのもよく、やっぱりプティ慣れしてるんだなあとも思ったし、うんうんなかなかよい感じだー、と感心しながら見てました。最終日はちょっと脳内ボッレに引きずられて人妻っぽく見えた。主観が客観を凌駕する典型ですな。初日よりも強いヴィヴェットだったような気がします。というか川島さんより強いヴィヴェットだからそう見えたのかもなー。

振付:ローラン・プティ 音楽:ジョルジュ・ビゼー
9/8,10
フレデリ:ロベルト・ボッレ ヴィヴェット:上野水香
女性:波多野渚砂、上田実歩、髙浦由美子、中島理子、
   榊優美枝、菊池彩美、柿崎佑奈、酒井伽純
男性:永田雄大、和田康佑、宮崎大樹、竹本悠一郎、
   山田眞央、安楽 葵、岡本壮太、岡﨑 司

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2017/08/14

ENB海賊その2

 もうだいぶ記憶が怪しいw。

 2幕は割りと普通に2幕でした。海賊ダンスとビルバントの鉄砲ぶっ放し踊りは1幕でそれっぽいことをやっちゃったのでナシ。しかし、洞窟に帰ってきていちゃいちゃするコンラッドとメドゥーラをちらちら見るビルバントが、悪巧みというよりは「あの女がカシラ取りやがった……orz」ぽくてなんかかわいい。この辺はアコスタのキャラかもなあ。

 トロワはなんといいますか。もうロホでコラレスだからね! エルナンデスもがんばっていたけども、相手がコラレスだからね(二度言ってみたw)! 1幕ではいるんだかいないんだかみたいな存在感の薄いアリ(まあそういう役だ)だけど、まー、なんといいますか。ジャンプもすごいんですけどね、もう回転がw。コラレスのところだけ、4倍速とかで再生されてるんじゃないかって(笑)。加速装置つきですよ、加速装置つき! ロホの回転が普通に見えるってあなた(^▽^)! ひょろりんとした体型だから余計なんだろうなー。羽生選手の4回転が、両側から紐を引っ張るとくるくる回る民芸品みたいだって思ってたんだけど、ちょうどそういう感じかもしれない。あんまりひゅんひゅん回るんで、もうこっちも笑いが止まらなくなっちゃったよ。

 その後の展開も割りと普通。メドゥーラに頼まれて、さらってきた女性たちを解放することでコンラッドとほかの海賊たちに亀裂が入るわけですが、女性たちにはお土産ナシで、手ぶら解放。ここでもビルバントが「あの女の言うことばっかり聞いてーー!きーっ!」って感じでかわいいんですけどね(アコスタだから)。

 2階の上手バルコニーだったので、コンラッドの寝台の中がほとんど見えなかったんですが(マールイだと下手にあるので油断した。カウチにしてほしいわー)、それほど支障はなかったです。マヌケの相談と音楽が残っててよかったな。睡眠薬入りの花を試す場面、倒れた見張りがちゃんと回収されていたところが「ロホの論理的な演出」だろうか(ちょっと感心)。その花をメドゥーラに渡すのが、ランケデムではなくて、ランケデムに頼まれた女性(の奴隷?)であるのも論理的。まあどう転んだところでマヌケなんだけどね。その後のメドゥーラを取り囲むところの音楽が残ってたのもうれしかったな。

 3幕はパシャの家。1幕で怪我をしたハニュコワに替わり、ここからギュリナーラが金原さんです。金原さんがたいそう可憐でですね、ロホと一緒だと「お姉さま、どこまでもついていきますわ!」な感じに(確かに若手と監督だしなあ)。あんまり「ちゃっかりさん」のギュリナーラではなかったけど、まあそれはそれで。で、パシャはアヘンを吸ってハーレムの幻影を見る……って、こないだもそんなの見たぞw。アヘンであの世の幻影を見た人と、風車から落ちてハーレムに行った人とw。

 えーっと、花園の場はなかなか見ごたえがありました。久しぶりに見たなー。ただ、ギュリナーラもメドゥーラも、ほかの花たちと同じ衣装なので(差込の色違いで2種類)、もうちょっと特別感のある衣装でもよかったのでは。ピチカートがなかったのが残念(ピチカートといえばシシコワ!)。
 その後のコンラッドたち乱入あたりも割りと普通の演出でした。もう少しマヌケでもいいのになあ。メドゥーラが腕につけた傷から裏切りのばれたビルバントを成敗、メドゥーラとギュリナーラ、コンラッドとアリの4人で船を奪って出帆(ほかの海賊は?)。……って、そこまではいいんだけど、船は嵐にあって……って、振り出しに戻るの? と思ったら、あっと言う間にアリが吹き飛ばされ(本当に吹っ飛んだ)、そのまま船が分解、流れ着いたメドゥーラとコンラッドは無事を喜びあうのでした。……って、ギュリナーラは? ギュリナーラ、どこに流れちゃったん? 

 という、なんか最後に来て(( ̄Д ̄;;)!っていう演出でした。最初にギュリナーラとメドゥーラは仲良しさん! の場面がなかったので、まあうっちゃっといてもいいや、ってことなんですかね(薄情だなあ)。

 いやしかし、「海賊」ならではのばかばかしさがありましたし、久しぶりに全幕で見たら楽しかったし、群舞もエネルギッシュで高感度高かったですし、なによりロホがロホだったので、十分満足したのでありました。またロホが踊れるうちに来てほしいなあ。

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スプリームBの2

「眠れる森の美女」 ディヴェルティスマン 


リラの精(ヴァリ): オニール八菜
ローズ・アダージオ: 高田 茜、スティーヴン・マックレー、ベンジャミン・エラ、 ジェルマン・ルーヴェ、ユーゴ・マルシャン
オーロラ姫(ローズ・アダージョの後のソロ): ミリアム・ウルド=ブラーム
王子(2幕冒頭のソロ): フェデリコ・ボネッリ
オーロラ姫と王子のパ・ド・ドゥ(幻影の場): ミリアム・ウルド=ブラーム、ジェルマン・ルーヴェ
青い鳥(パ・ド・ドゥ): フランチェスカ・ヘイワード、マルセリーノ・サンベ
青い鳥(コーダ): フランチェスカ・ヘイワード、マルセリーノ・サンベ、ユーゴ・マルシャン
オーロラ姫と王子のパ・ド・ドゥ(アダージョ): ヤーナ・サレンコ、スティーヴン・マックレー
王子(ヴァリ): マチアス・エイマン オーロラ姫(ヴァリ): レオノール・ボラック

 最初に聞いたときは、ローズアダージョ+3幕のディヴェルティスマンで、青い鳥のほかにシンデレラや赤頭巾や猫もくるんだろうなあわくわく、だったんですが、みんなオーロラやりたいんだなあ、おいwってな具合に。全員そろって入場を見てたら、まあそりゃそうだろうなあとも思うんですけども。カラボスがやりたい人はいなかったのかな。

 
 高田さんのオーロラがとにかくかわいくて!かわいくてかわいくてかわいくて!(←語彙がない) オーロラにバラを渡す場面は2度あるわけですが、1回目のバラが回収→分配で使いまわされていたのが印象的でありました。エラくんがいろいろ段取りを気にしそうな王子であった。マックレー先輩がさすがの余裕っぷりを発揮していて楽しい。

 その後のソロは割とはしょられがちなんだけど、振りも音楽も好きなのでうれしい。ミリアム、やっぱりかわいいなあ。王子のソロもはしょられがちかな。ボネッリはいいよねえ。今回のメンバーでは割と「大人」なイメージがあって、個人的には「抑え」というか、お祭りになりすぎない要のような感じでした。幻影はよかったけど、オニールのリラを入れてトロワにしてもよかったのに。あと最後の切り方がもう少しなんとかできなかったかな。青い鳥もせっかく最後に闖入者を入れるなら、もっとコミカルにしてもいいのになあ、とか。そうそう、ヘイワードのフロリナが腕を白鳥のように波打たせていて、いやフロリナは鳥じゃないよ? って思ったんだけど、あれはロイヤル仕様なんだろうか(そもそも鳥の翼も波打たないんだけど、ということはおいといて)。

 まあそんなわけで、いろいろと演出的にはやっつけ感もありましたが、それぞれのパフォーマンスは楽しめたので、まあコレはコレで豪華で面白かったな、と。サレンコの猫とかも見たかったなー。あと、むしろ同じ演目をぶっこんできて、「ロイヤルはこうじゃ!」「パリオペではこうなんじゃ!」って張り合うようなのもあったら面白かったかも(Bプロしか見てないんで、アレですがw)。

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